今回は不動産業者が売却物件を依頼されて媒介契約を締結するところまでの
流れを記載します。
1.受付・相談業務
①電話受付の場合
土地建物売却希望の方からその旨の電話がかかってくるところから始まります。
このときの電話対応が重要です。電話の対応には基本的なマナーは外せません。
そしてお客様の心理や用件を正確にヒヤリングします。
例えば、物件の住所、戸建てかマンションか、それとも土地のみなのか。
購入希望なのか売却希望なのか、ご来店いただける日時を決めておきます。
②来店・相談業務
ご来店いただいた際、信頼いただけるためには専門家としての幅広い知識や
専門性が求められます。
よって、良き相談相手としていかに適切なアドバイスをし、受注するかに
係ります。そのためには、売主の場合、「売却の理由」「売却価格」引渡の時期」
顧客の希望条件等を的確にヒヤリングしなければなりません。
したがいまして、チェックリスト(不動産売却相談受付票とかお客様カード)を
用意して記載いただくのが漏れを防ぎます。
2.お客様カード記載
この用紙は顧客の条件や物件に関する重要事項を的確に聞き取るためのツールに
なります。
但し、顧客が売主と買主の場合で内容が少し異なりますので、標準的なものを
下記に記載します。
Ⅰ.売り媒介の場合
①依頼者、物件所有者、売主確認、依頼者との関係(代理か本人か)
②物件概要(種別・所在)
③相談内容・依頼内容
④売却希望価格
⑤引渡可能時期
⑥売却理由
⑦売主宅への訪問調査日時
⑧媒介。代理業務の範囲、その他
Ⅱ.買い媒介の場合
①購入理由
②購入予算
③希望物件の種別(土地、建物、マンション等)
④希望地域・沿線
⑤入居希望日
⑥現在の住居の概要
⑦家族構成
⑧希望条件の優先順位
⑨その他
上記内容をお客様カードに記載しておくと業務の進めていく上で
漏れがなく進めやすいです。
3.顧客調査・物件調査(基礎的調査)
まず、
①顧客調査を行います。
上記のお客様カードに記載していただいた内容を精査します。
今回売却依頼に来た方が、本当に所有者なのか、もしかしたら
関係のない方かもしれないので確認はしなければいけません。
状況によりその後の法律関係に影響が出てくる可能性があります。
特に制限行為能力者の調査は重要です。
あとで取り消される可能性があります。
②登記事項の調査
物件の所有者、規模、構造、用途等、抵当権等を調べて、お客様
カードに記載してある内容をあっているかどうかを調べる
③現地調査
土地、建物の外観や内部調査及び所在、接道状況、周辺環境の
調査を行う。
特に周辺環境は、現地に実際に行ってみないとわからないことが
多いので、必ず、確認する。
4.価格査定表の作成・提出
上記調査に基づいて物件価格の査定表を作成し、顧客に提案する。
5.媒介契約について
媒介契約については次回記載します。
不動産でお悩みやお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
「笑顔の日々を提供する」東京都総合不動産コンサルタント(株)です。