オーナーチェンジ物件は人気は高い
自分で経営をしていたアパートを売ろうと考えた時に、居住者が利用している状態で売却をすることを、所有者オーナーが変わるということで「オーナーチェンジ物件」と呼びます。オーナーチェンジ物件は、新しくアパートを購入する人にとっては「客付けの手間や時間がかからずに、最初から収入がある程度確保されている」ということで人気が高いです。全く住人がいない状態では、タイミングが悪いと1年経っても満室にならないこともありますが、オーナーチェンジ物件ならばそのようなリスクはある程度コントロールできるので、不動産投資の初心者にも人気が高くなっています。素早く売りたいと考える時には、オーナーチェンジ物件のほうが売却先が決まるのが早いでしょう。
自由に使えないので安く売らざるを得ないことも
一方、売却をする時には便利なオーナーチェンジ物件ですが、高く売りたいというオーナーにとっては不都合な点もいくつかあります。なぜ不都合かというと、オーナーチェンジ物件は、不動産をすでに他人に貸しているので新しい購入者が自由にその建物を使うことができない状態で売るということになります。こういったことから、実はまっさらな状態で売るよりも、安くせざるを得ないことがあるのです。収入がある状態で売るのに、安く売らなければいけないのは納得がいかないこともあるでしょうが、買主からすれば不都合な入居者がいるかもしれないので、リスクを考慮していることになります。また部屋を貸している状態では、その部屋の中の状態を目視で確認することは、基本的には不可能です。同意を得れば部屋の中の状態を確認することはできますが、実際なかなか同意してくれる入居者はいないものです。もちろん売買契約の中で、瑕疵について説明の義務はありますが、売主も知らなかった瑕疵が入居者の部屋から出てくる可能性もあります。そういった買主のリスクがあるので、売却価格が安くなることがあるのです。