前回の『不動産を高く売却する方法②』では、買主が個人の不動産を想定したお話をさせて頂きました。
今回は、買主が業者がターゲットの不動産の売却方法をお伝えします。
業者が買主になる不動産の売却の方法は、個人の方が買主の場合と違います。
個人の方の場合、多くの方に情報を知って頂き、検討する方の母数を増やすというやり方でした。
業者が買主になる不動産の売却の時は、情報が出回ると情報の価値が下がります。
何か問題があるから、成約に至っていないのかなという心理になります。
また、他の業者が買わなかった不動産を買って大丈夫かなという心理にもなります。
自分自身に置き換えて頂くとわかりやすいと思います。
A社から甲不動産の紹介を受け、その次の日B社から同じ甲不動産を紹介され、その次の日にC社から紹介され・・・
という状況が続くと、この不動産大丈夫かなと思うと思います。
また、業者の場合は、情報の最前線で動いていますのでとても敏感です。
では、どうすれば良いのか?
その不動産の良し悪しを適切に理解し、高く買ってくれる業者に紹介出来る仲介業者に売却依頼をすることが大切です。
一般のお客様だと、不動産業者なら不動産のプロだから不動産の良し悪しはわかって当たり前だと思うかもしれません。
ですが、現実そうではありません。
土地であればそのエリアの売れ筋の大きさに土地を分割すると何分割に出来、何階建ての建物が建つか。
分割する際には、位置指定道路を入れる必要があるのか、開発許可で行うのか。
高低差がある土地であれば擁壁等の造成工事が必要なのか、その際に許可が必要なのか任意のもので対応が出来るのか。
擁壁ではなく特殊基礎で対応が出来るのか。
上記を勘案して、高低差がある工事に対応できる業者なのか、建物の建築単価はどのくらいなのか。
また、現場の要因だけでなくマーケットは建築単価を下げて割安の不動産を求めているのか、
そこそこの相場観でグレードもそこそこのものを求めているのか。
マーケットの需要を抑え、業者の得意、不得意も把握する必要があります。
一般のお客様の売買をメインにしている業者では、このあたりはわかりません。
業者間の売買に精通していなければわからないので、安く売ってしまったことすら仲介業者が気づかないケースも多いです。
このようにお客様の不動産を良し悪しをしっかりと理解し、適切な業者に紹介出来るパートナーを探すことが大切です。
『不動産を高く売却する方法④』では、では、入札にしたら良いのか?という内容をお伝えします。