こんにちは、FPの豊田眞弓です。
自分の住み替え経験や、お客様のマイホーム取得や住み替え等に関わった経験から、参考になりそうな話をピックアップしています。
今回は、「もっと早く気付いていれば」というタラレバです。
FPとしてマイホーム取得や住み替え(買い替え)に関する相談を受ける際には、通常、キャッシュフロー表を作成します。
あるとき、「理想の家を買っても家計に支障がないか確認したい」というご相談を受けました。今後教育費もかかるため、念のために相談しようと思われたそうです。
希望された物件予算を前提に、頭金や諸費用、住宅ローンを試算してキャッシュフロー表に反映したところ、とんでもない事態に。
定年後に大きなマイナスとなってしまうことがわかったのです。
逆にキャッシュフローから割り出した物件の予算は諸費用を引いて約3500万円でした。
5000万円くらいの物件を買おうと思われていたようですが、現状ではかなり厳しいですとお伝えせざるを得ませんでした。
お子さんの教育費はこれから本格的にかかるところですし、ご主人が高い給与で働ける期間も限られているためです。
「3年前には5000万円でも買えると言われたのに…」
「3500万円だとかなり古い物件になり、大規模リフォームが必要。結局4500万円くらいになってしまいます」
とかなり驚かれた様子でした。
「買う」ための手段をいくつかご説明しました。
・ご主人が定年後も働く
・奥様もお仕事を増やされる(可能ならフルタイムで。社会保険に入れる働き方が理想)
・食費など支出を見直して月5万円程削減する
・親御さんからの生前贈与などが受けられないかを確認する
・複数の習い事と塾で膨らんでいる教育費を少し整理する
・保険の見直し
などなど。
ご自身で考える予算と、キャッシュフロー上の予算に大きなギャップがある方は少なくありません。
実は収入が高めの方に多い傾向ですが、一番の問題は生活費が肥大化てしまっていることです。
なので、この場合のタラレバはこれに尽きます。
あと5年だけでも早く問題に気づいて、十分な住宅資金を貯めておけたら・・・
もちろん今からのリカバーも可能ですが、痛みを伴う家計の大手術にもなりかねません。
最終的に、どう選択されるのかが気になります。