リフォーム・リノベーションしたほうが有利な場合がある
不動産を売却するにおいては、なるべくキレイにしておいたほうが有利ではないか、ということでリフォーム・リノベーションを行う方がいらっしゃいます。実はそれは、建物の使用用途によって結構変わってきます。例えばリフォームしておいたほうが売れやすいのが、マンションです。建物自体は古くとも、自分たちの住む部屋は新しい方が良いという心理が働くので、リフォームしていたほうがかなり有利です。ほかには、築年数が古い住宅ですね。耐震面で非常に不安が残るため、その部分を解消するための工事をしておくと買い手が付きやすいです。つまり、「住む家」としての利用を想定する場合は、リフォームしておいたほうが比較的有利であるといえます。しかし、そこに固執してしまうと赤字になる場合もあるので注意が必要です。例えば部分的なリフォームでも買い手がある程度付きやすいので、もし費用が気になるのでしたら一部分だけのリフォームというのも一つの手であるといえるでしょう。
逆に、リフォーム・リノベーションをしないほうが有利になる場合もある
しかし、逆にリフォーム・リノベーションをしないほうが良い場合もあります。それは、その売却する不動産が店舗として利用されることが想定される場合です。簡単に言えば、もともと和食居酒屋だった物件をリフォームして売却しようとしますと、買い手として想定されるのは同じく和食がメインの飲食店で同じような用途でしか利用できないわけです。つまり、リフォームをしてしまうことにより自身で買い手の幅を狭めてしまっているわけです。逆にリフォームをせずにその分安い金額を設定しますと、買い手は和食系だけでなく洋食のお店や、あるいは立地によっては服屋になる可能性だってあります。要するに、買い手側がリフォーム・リノベーションをしなければならないような使用用途になる物件に関しては、売り手はリフォーム・リノベーションをしないほうが買い手が付きやすいというわけです。このように、一概にも「リフォームをしたから売れやすい」とはいえず、その時々で臨機応変に対応していくことこそが重要になってくるといえるのです。