マンションやアパートの1棟買いは儲かるのか??
最近では、マンションやアパートを1棟購入して投資対象とするパターンが流行。
地方都市でアパート1棟買いして、上手くいったなんていう話が書籍であるとついつい見てしまう。
内容を見れば、本当に儲かっているのか?と疑問に思うことも…
マンションやアパート経営はその目的が明確であることが重要である。
その多くは、以前から土地を所有していて、相続税や固定資産税の軽減が主な目的であった。
地方でも一反や二反の更地の宅地を持っていると、億単位の相続税がかかる場合もある。
こうした場合には、借入をしてマイナスの資産をつくり、アパートを建てることで土地の評価減をして節税対策としている。
積水ハウスや大和ハウス、大東建託、東建コーポなどがそうだ。
ただ、その目的が成就し、例えば、相続後には、入居率やローンの金利が影響してアパート経営は難しくなる場合もある。
そのため、新築当初からサブリースをして家賃保証をしてもらうことが多い。
サブリースってのはどうなんだろう??
地方都市ではこれが結構有効な場合もある。
それは、ローン付けがこの家賃保証がないとできない場合があるからだ。
しかしながら、家賃は30年同じではないし、2年ごとに更新する場合が一般的だ。
特に、築後4年から6年後あたりには、家賃の値下げ交渉を必ず行うリース業者がいる。
これは、新築当初の家賃設定が高すぎると必ず起きるもの。
そうなると、賃料が減り手残りも減る。
場合によっては、持ちだしも想定できる。
その後には、賃料が落ちるのでアパートのリフォームも必要になる。
設備の交換などは大家の負担。
こう見て行くと、以外に儲けは少ない。
しかしながら、儲けが少なくてもアパートを建てるのはやはり目的があるから成り立つ。
それは、アパートのおかげで相続税がゼロになった人もいるからだ…
ところが、単なる投資では儲からないと意味がない。
本当に儲かるのか・・・
客観的な数値。
日本の人口は毎年10万人以上減少。
我が国の総住宅戸数は10年前と比較して700万戸以上増加。
需要がなく、1割は空き家と言われている。
この数値をみてどう感じるか・・・
首都圏、特に都内にいると全く感じない。
ちょっとしたターミナル駅に行けばものすごい人だ。
最近の傾向。
企業の住宅手当の出るエリア、賃料の上限も限定されてきている。
いわゆる職住接近。
渋谷にある企業などは、渋谷駅から2駅までの居住地にしか数万円の手当を出さなくなった。
だから、社員は三軒茶屋や目黒などのエリアに集中。
それも、賃料の安い限定した地域に社員は住むようになったそうだ。
高い住宅手当で支えられている借りる側の現実、しかも都内の1等値エリアさえもこうした現状だ。
こう考えると、今後の賃貸経営はますます難しくなるだろう。
安易に時流に乗ってババを引くハメだけは避けたい…