マイナス金利がもたらす影響??
先般、日銀の金融政策決定会合があったが、マーケットは期待外れ、手詰まり感等々、色々といわれているが今後の経済情勢がどうなるのか?
しかしながら、いい面もある。
マイナス金利がスタートしてから住宅ローンの金利は1%を切る時代。
2、30年前では考えらえない金利水準が続いている。
こうなると、住宅ローンを借りて家を買った方がいいと思う人が多くなるのは必然だ。
こうした背景から、実は賃貸を借りている人らが住宅を購入して退去するケースが増えつつある。
例年、賃貸の入退室時期は年度末や年末、秋口といった時期が多い。
しかしながら、そんな時期以外に退室の多さが目立つ。
6、7、8月は例年、退室時期ではないが、当方で管理委託物件でも7月だけで4件の退室があった。
退室の理由は結婚される方や人事異動、住宅購入といった感じだ。
賃貸を専門に扱ういくつかの都内の不動産業者に聞くと、ファミリータイプの入居者は住宅購入のために退室、単身者はどうも家賃の安い物件に移り住んだり、シェアハウスをして住居費の節約をしているようだ。
空室率の上昇は大きなリスク
当方がサポートしているアパートオーナーの物件では、この1年で10世帯中、4世帯の退室があった。
退室の理由はすべて住宅購入。
ファミリータイプの物件は賃料よりローンの返済額の方が安くなる場合もある。
この時代、2,000万円のローン、35年返済で固定金利、月返済が8万円を下回る。
少しの自己資金と親御さんの援助があれば買える時代だ。
そのため、賃貸の空き室は増える可能性がある。
空きが多くなれば必然的に賃料を下げる方向に・・・
そうなると、ローン利用の不動産投資は徐々に厳しい状況に追い込まれる。
賃料が下がれば、売却の売値にも影響を及ぼし、空室率が高くなると売却も厳しくなる。
政府や日銀のインフレへの移行政策もこのところ行き詰まり。
このまま、またデフレ傾向に経済環境が変化すれば、徐々に不動産にも影響が出てくるだろう。
マイナス金利が以外なところに影響を及ぼしている。