一般的に不動産を売買するようなときは、不動産会社と仲介契約を結びます。その仲介契約にも種類があることをご存知ですか?
意識せずに契約したのでは、後でトラブルになるようなこともあるので注意が必要です。
仲介契約とは、正式には…というか、宅建業法においては「媒介契約」という名称になります。不動産会社に売買の仲介を依頼したときに、この媒介契約を結ぶのです。そして、媒介契約には、いろいろな種類があるのです。
専任媒介契約とは?
専任媒介契約とは、依頼者が他の不動産会社に重ねて仲介を依頼することができないのです。つまり、依頼された不動産会社が、自分のところにだけ依頼されたのだから、他の依頼者よりも力を入れて仲介を行ってくれます。
ただし、専任媒介契約を結ぶと、依頼者は、ある意味その不動産会社に運命を託すことになるので、法律では専任媒介契約を結んだ不動産会社に対して、「契約の有効期間」「依頼者への報告義務」「相手方の探し方」などに厳しい規制を設けています。
さらに、「専属専任媒介契約」という契約の仕方もあります。この契約は専任媒介契約よりも更に拘束力の強い契約になります。他の不動産会社に依頼できないだけではなく、依頼者自身が見つけてきた相手方と契約することさえ許されないのです。
一般媒介契約とは?
一般というのは、上記の「専任媒介契約」に対して「一般的な契約」という意味です。一般媒介契約は、他の不動産会社に重ねて依頼することも自由になります。依頼者に対する縛りといえば、契約により、他に依頼したことを教えなければならない場合があるくらいです。
媒介契約を結ぶときには、相手方の探し方により契約のスタイルを選択するのです。この不動産会社は信頼できると思えば、専任媒介契約にメリットがあるでしょうし、少しでも紹介のチャンスを広げたいようなときには、一般媒介契約にメリットがあるでしょう。
なお、専任媒介契約であるにもかかわらず、他の不動産会社にも依頼してしまうと、依頼者がペナルティーを受けることになるので、契約の種類は十分認識しておく必要があります。