夢のマイホームを購入し、引っ越しを済ませ、ひと段落。幸せに浸ることのできるひと時です。ところが、突然、お隣がトラブルメーカーであることが分かったらどうします?まさに、夢が悪夢に変わる瞬間です。
私も自宅購入の際には、お隣がどんな方かを確認したかったのですが、調べるのもなかなか難しいものです。若干の不安を抱きつつ入居しましたが、幸いなことに特筆すべき問題は起こらなかったのでラッキーといえるのかもしれません。
しかし、もし、お隣がトラブルメーカーであれば、アンラッキーで済ませるしかないのでしょうか?
不動産会社や売主に責任はないの?
悪夢を悪夢のままで終わらせるわけにはいきません。なんとか解決したいものです。しかし、トラブルメーカーと上手くやるのは相当な忍耐と時間を要します。できることなら、もめる前に出て行くのが得策でしょう。
でも、いわく付きの隣人がセットになった住宅が、すんなり売却できるとも思えません。そこで、責任の所在として、その引っ越し先を仲介した不動産会社や売主に責任はないのでしょうか?確か、不動産会社には買主に対する説明責任があるはずです。
もっとも、「実は、お隣がトラブルメーカーなのです。」と説明されて、その物件を購入する人は少ないでしょう。それでも、説明責任があることにかわりはありません。
この件については、実際に裁判により争われています。
裁判ではこんな判決が
判決では、不動産会社や売主に対して責任を認めています。仲介した不動産会社は、不動産売却の前に買主に対して迷惑行為を行う隣人の存在を説明する義務があるのです。もちろん、判決については、隣人の迷惑行為の影響の大小や、不動産会社が隣人の情報を知ることができたかなど、さまざまな要素により左右されるのはいうまでもありません。
どうやら、たちの悪い迷惑行為の場合、裁判を起こせば何らかの損害賠償が認められる可能性がありそうです。さらに、法律では売主にだまされたと判断されると、買主は売買契約自体を取り消すこともできるのです。
しかし、できることならノントラブルな場所で新たな第一歩を踏み出すに越したことはありません。引っ越しを行うとき、最寄り駅へのアクセスや周辺の店舗については、十分に調べるはずです。でも、隣人の調査については、意外な落とし穴なのかもしれませんね。