不動産投資に興味がある、でも回せる資金は限られている、ローンなどの借金でリスクは負いたくない、そんな方にお勧めなのがREITです。
不動産の実物投資は巨額の資金が必要
アパート・賃貸マンション経営となると、地方のオンボロアパート投資は別として、調達資金は下手をすると億に手が届きます。最近はワンルームマンション投資が流行りですが、それでも1千万円単位で資金が必要です。
更に自己責任で借り手を見つけなければなりません。いくつもアパートを建てられる地主ならリスクを分散できますが、一棟だけの大家では、失敗したらジ・エンドです。
こうした賃貸経営をはじめとして、かつては実物資産に投資する以外に術がなかったのです。
REITなら少額から投資できる
そんな中で、投資家の資金を不動産市場に呼び込み、市場を活性化しようと登場したのがREIT(Real Estate Investment Trust不動産投資信託 リート)です。
REITは証券取引所に上場されており、銘柄によって最低購入金額は異なります。最高で120万円、最低だと1万円ちょっとの銘柄もあります。その他にJ-REIT特化型投信といって、複数のREITを組成した投信も販売されていて、1万円単位で購入可能です。
REITのメリット:分配金の高さ
REITは投資信託の一種であり、投資信託・法人が投資家向けに証券を発行して巨額の資金を集め、オフィス賃貸などの不動産事業に投資します。その上で投資家は、オフィス事業で稼いだ収益を、分配金として享受します。
株式の配当金と似ていますが、配当利回りに比べると、REITの利回りは大きく上回ります。
上場会社は営利団体なので、利益に法人税がかかります。さらに利益の全部を配当に回すわけではありません。例えば不動産会社は新規分譲や再開発計画等の事業に多額の投資が必要なので、利益の全部を配当には回しません。
一方でREITは、利益に対して法人税がかからず、しかも利益の90%以上を投資家に還元するのです。
REITのデメリット:価格変動リスク
REITは、上場証券の一つであり、空き室率の増加などで収益が悪化すると、分配金が減る上に価格下落リスクを抱えます。ですので、価格推移をきちんとモニタリングし、高値掴みを避けるのが正しい投資法です。