築年の古いマンションを売る際に、リノベーションして付加価値を付け資産価値を高めるという方法があります。
とはいえ無計画にリノベーションすると、かえって買い手がつかず希望する価格で売れなくなる可能性があるのです。それでは、リノベーションする意味がありませんよね。
そこで今回は、売却するためにリノベーションする際に注意すべき点をご紹介します。
物件のあるマーケットのリサーチが必須
魅力的なリノベーションをしたマンションは付加価値が付きますが、問題は最低でもかけた費用を上乗せした売価になるか否かです。
そもそも、すべての人が魅力的と感じるリノベーションをするのは不可能です。なので、年齢層や家族構成、ライフスタイルなどを想定した設計プランが必要になります。
周辺相場をリサーチするだけではダメ
マンション価格には、築年と立地や建物のグレードなどによる相場があります。しかし、必ずしも相場で売価が決まるわけではなく、重要なのは需給バランスです。
周辺相場に合わせた売価を設定しても、需要がなければ売れません。周辺で似たような物件の供給が需要を上回っていれば、供給過多で価格を下げないとなかなか買手はつかないでしょう。
本当のリサーチはターゲットを絞り込むためのもの
より高く売るためにリノベーションして付加価値を付け、競争力を上げようということになるわけですね。
ここまでは多くの人が考えることですが、問題は誰に売るかです。つまり、ターゲットをどう絞り込むかです。この点のリサーチと具体的なターゲティングができていないと、費用をかけてリノベーションしたはいいが一向に買い手がつかないという事態に陥るわけです。
そうは言っても、素人の個人が詳細なリサーチやターゲティングするのは荷が重い。ですので、実績があって信頼できるリノベーションの専門会社や不動産会社をパートナーにすることがポイントになります。
始めから1社に絞るのではなく、複数の業者に相談してください。その際、最も警戒すべきはターゲティングを軽視する業者です。そういう業者は、買手を想定しないで費用ばかりかけようとする傾向があるので要注意です。
リノベーションの費用対効果を上げるためには、最も有望と思えるターゲット層を想定し、そのターゲットが魅力を感じるプランでリノベーションすることです。もちろん、ターゲットに見合った売価を考慮するのは言うまでもありません。