みなさんは家相を信じていますか?
建て売り住宅やマンションを購入する際、家相を気にして選ぶ人も多いのではないでしょうか。
実は、私は家相をあまり信じていません。
それというのも、家相は時代とともに変わるものだからです。
昭和初期に建てられたある旧家に90年近くの間、一度も使われたことのないトイレがあるのですが、その理由が「家の中にトイレ(当時はご不浄、はばかりなどと言いました)があるのはよくない」からだそうです。
それでトイレはどうしていたか、というと庭先にある外のトイレを利用。
悪いことに、その家にはお風呂もトイレの隣の庭先にありました。
その結果、その家の高齢者の何人かはヒートショックといわれる脳梗塞などの病にかかりました。
今考えれば、寒い時期に外にあるトイレを使ってヒートショックを起こすより、家の中のトイレを使った方がよかったのではないでしょうか。
お風呂も家の中に作るべきでしたね。
当時、家相的にタブーだった家の中のトイレも、数十年たった現在では当たり前のことになっています。
というよりも、現実問題、現在では母屋(居住空間)以外の場所にトイレを作るのは不可能ですよね。
ただ、その当時のトイレは今の清潔で明るいトイレとは全く違うものでした。
当時は、不吉で不潔な場所という認識があったというので、「そんな場所が家の中にあるのはどうなの?」と思ったのもわかります。
ですから、現在家相でタブーとなっていることも数十年先には同様に「何それ?」と思われるようになる可能性もあります。
確かに、家相には理にかなっていることもありますが、必要以上に気にする必要はないと私は考えます。
せっかく良い物件に巡り会えたのに、家相が悪いから、あるいは風水的に良くないからといった理由で見送るのはもったいないのではないでしょうか。
もし、家相以外のすべての条件が希望と合致しているのなら購入の検討をする価値があります。
不動産は一期一会、二度と同じ物件には出会えませんので、後悔のない選択をしたいものですね。