皆様、こんにちは。昨年投稿しました「ふるさと納税で空き家がキレイに?!」以降、すっかりふるさと納税にはまってしまいました。年明けに各地域から返礼品が届き、週末には返戻品で頂いたカニやうなぎに舌鼓を打っております(*^^*)

もちろん、ふるさと納税の返礼品だけでなく、空き家の問題にも興味を持ち始め、最近は色々と情報を集めております。

数年前から「空き家」が社会的に切実な問題として浮かび上がったため、平成26年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が制定(平成27年2月26日施行)され、国や自治体では空き家の解消に向けた対策を、また、民間企業では空き家を活用したサービスの提供などが行われています。

「空き家」になる家というのは、築何十年という年季が入った建物が多く、そういった建物については修繕修復に費用がかかるため、売るにしろ貸すにしろなかなか買い手や借り手が見つからず、その結果、建物を取り壊して綺麗で新しい建物を建て直すことがよく行われます。確かに古い建物は老朽化しているため様々な問題があるかと思いますが、それ以上に他の建物にはない独特の「価値」がある場合も多々あります。

広島県尾道市には、通称「尾道ガウディハウス(旧和泉家別邸)」という建物があります。この建物は築70年以上の木造建築なのですが、洋館付きの和風建築という当時としては斬新なデザインの建物で、地元の大工さんが当時の木造建築技術をフル活用して3年の歳月を費やして建てたというものです。建物の写真をみると非常に凝った作りで当時の建築技術の凄さを感じます。

この建物も数年前までは住む人がなく長年空き家として放置されていたのですが、ある時、あるNPOの代表がこの建物を購入し、建物の再生に着手し始めました。その再生の過程がSNSで発信されるやいなや、多くの人々が関心を持ち、ガウディハウスを訪れるようになりました。更に興味深いのは、訪れる人は単に一過性の観光目的だけでなく、実際に建物を見て尾道に移住したいという人も多かったということです。沢山の移住希望者がいることを知った代表者は「100人の人が1件ずつ空き家に移住してくれれば、100軒の空き家を救える」と思い、空き家再生プロジェクトが発足させ、今ではこのガウディハウスは空き家プロジェクトのシンボルとして有名になりました。最近では、ふるさと納税の返礼品として空き家再生物件見学と宿泊体験ツアーが行われる予定です。

(つづく)

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

空蝉の家
2016年12月02日

空蝉の家

このコラムニストのコラム一覧へ