相続で山林を貰ったけど管理の方法が分からない、売却したいけど価格をいくらに設定したらよいか分からないといった声も多く聞かれ、相続した山林がどこにあるのかさえも分からないという方も少なくないかもしれません。
山林は、土地や建物などの一般的な不動産とは価格設定や査定の内容に違いがあります。では、査定の内容や価格設定はどんなことがポイントとなるのでしょうか?その詳細を探ってみたいと思います。
★価格査定は立木の種類や状態が大きなポイント
山林は、売却の他に利用方法によっては資産価値を高めることもできると言われており、水資源を有していたり利用価値の高い木材が多いなどの場合はそれをビジネスに生かすなど様々な利用方法があります。
しかし、一般の方にとっては知識不足や資金面など難しい問題が多くありますので、管理不可能な場合は最初に売却を考えるのが自然の流れかもしれません。では、山林の査定価格はどのように決められるのでしょうか?山林の査定価格に大きく関わってくるのが立木の種類や状態です。勿論、場所や面積、道路の状態なども欠かせない要素ですが、それにも増して大きく関係しているのが立木なのです。
例えば、山の立木が檜や松であった場合と杉では当然価格が違ってきますし、太さや曲がりを始め樹齢なども大きな要素となります。また、搬出のしやすさも見逃せない査定ポイントです。
★間伐をしていると価格向上が望める
査定価格を上げるポイントが間伐です。間伐とは多くなってしまった立木を伐採して間引くことで、立木が健やかに成長し質が向上するばかりでなく、山そのものの価値をグンとアップさせるとされています。
林野庁では、森林を活性化の為に間伐に対する補助金制度を導入していますので、利用して整備するのも一つの方法です。
場合によっては、間伐材の売却も可能となっています。
★売却前に山林の状況把握が大切
売却前には、所有している山林の状況をしっかりと把握しておくことも大切です。
法的な書類は法務局から発行される登記簿がありますが、それを見ただけでは明確に把握できない場合が少なくありません。地番や面積などが分かる森林簿、航空写真などを基に作成されている図面の森林計画図の他、固定資産税の明細書などを参考にしながら専門家に同行してもらい一度現地に出向いて確認すると良いでしょう。