皆さん、相続税対策をしようと思った時に思い浮かべるのはどんな専門家ですか?

最初に浮かぶのは、税理士さんか弁護士さんでしょうか?

さて、彼らにその対策をお願いして、十分な成果が得られるでしょうか?

と、その前に相続税対策に必要な範囲を考えてみましょう!

まずは、税金でしょうか?相続税対策と言っているいるので、当然、税の知識は必要ですね。

ここで注意しなければいけないのが、相続税対策して相続税は下がったけど、固定資産税、消費税や所得税が上がってしまうケースです。結果、キャッシュフローが悪化してしまい、財産を目減りさせます。

相続税対策をするときも、同時に相続税以外のその他の税金にも目配せをして、トータルの税額を減らせないと本当の意味の対策にはなりませんよね!?ですが、意外にこの辺の事を見落とされています。

次に相続税対策に必要な範囲としては、法律でしょうか?

法定相続人は民法により決まってますし、有効となる遺言の書き方等も法律で決まっています。また、不動産を所有している方は相続後に所有者変更登記をしなければなりませんので、登記の知識も必要です。

高齢化社会ですから、後見制度や任意後見制度を使うこともあるでしょうから、それらの法的・実務的知識も必要になります。

その次は、不動産の知識でしょうか!?日本人の資産家の財産の半分は不動産と言われています。当然に不動産を使った節税=相続税の低減は必要ですが、矛盾することが起きる可能性があります。

先日、こんな税理士さんに出会いました。相続税が下げられるという理由で滋賀県の利回り12%のアパートを売りまくっていました。その物件の詳細を見ると、

主要駅から近いわけでもなく、正直、今後、資産価値が上がることが望めないものでした。日本の現状は少子高齢化を向かえ、建てれば入る時代は終わってます。

もし、アパートを購入するならば、少子高齢化の状況でも生き残っていける条件のものを買わないと意味がありません。確かに、相続税は下がるでしょうが、資産価値のないアパートを買うことで後程、

処分にも困ることが、クライアントに取って良いことでしょうか?

その次の相続税対策の範囲は、金融です。相続税の納税資金として生命保険を活用したりします。また、法的な部分とも絡みますが、信託を使った仕組みを利用します。

最後の範囲に法人や財務です。資産家の方は得てして、法人を所有しているケースが多いです。その時に、事業承継、株価、財務の知識が必要となります。

世に言う相続税対策は各専門家が勝手な事を言い、勝手な対策をし、結果、バラバラな対策で調和が取れず、クライアントに取って、あまり良い成果が出ないものばかりが出回っています。

相続税対策をするには、どんなことがあってもトータルコーディネートできる専門家にお願いしてください、そうじゃないと必ず、失敗します。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ