2016年10月14日
相続税は、専門家によって、違う?!
曽根 惠子
みなさま、こんにちは。
㈱夢相続、相続コーディネート実務士の曽根惠子です。
私は30年前に不動産コンサルティング会社にて創業し、相続の取り組みも始めました。
今までに1万3000人以上の方から相続相談を受けてアドバイスし、実務のサポートもしております。
相続のご相談はおひとりおひとり違いますので、本当にさまざまです。
そうしたご相談の一部をご紹介していきます。
「相続税は、専門家によって、違う?!」
Kさん(40代女性)は母親(70代)の代わりに相談にこられました。
今月、独身の叔父(60代)が亡くなったため、姉である母親が相続人となり、
相続税の申告手続きが必要になったということです。
母親の実家は、土地持ちの資産家の家系で、長男、次男が若いころに亡くなって
しまったため、三男の叔父が跡取りとなり、実家を相続しました。
祖父が15年前、祖母が10年前に亡くなりましたが、節税対策として土地活用を
していたため、祖父母の相続税はそれほどかからなかったといいます。
叔父が所有している土地は15か所、5000坪ほどあり、ほとんど賃貸マンションや
貸店舗として賃貸しています。そのため建築した建物については融資を受けており
現在でも6億円以上の借り入れが残っています。
融資元の銀行の担当者から、概算ではあるが土地評価は10億円という一覧表を
もらい、母親とKさんは驚いてしまい、どうしたらいいかと困ってしまいました。
相続税は1億7000万円となります。
相続税を払う現金はほとんど残されておらず、なおさら不安になりました。
ところが、持参された固定資産税の納付書をもとに確認しても、10億円には
なりません。
そこで土地の公図や登記簿謄本を取得することをお勧めして、もう少し
詳細な評価をしてみました。
結果、不動産は7億円となり、負債や基礎控除を差し引いて計算すると
相続税は800万円位になりました。
さらには、これから不動産の現地調査をすることにより、
減額の要素も見つかるはずですので、
相続税はさらに減らせるはずです。
これを聞いてKさんは、「相続税の申告はなんとかなりそうだと安心した」と。
銀行とは言え、不慣れなところが相続財産の評価をするとこれだけ違うのかと
驚くばかりです。
Kさんや母親はそのまま受け止められて、とても不安に感じていたという
ことでしょう。
最初にKさんにお話ししていたのですが、課題は相続税よりも、
資産の収支バランスだと言えます。
財産も収入も多いのですが、返済も多く、
ほとんど手元に残らない現状です。
今回、収支バランスを見直すことが必要だとお伝えしてあります。
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◆ 相続コーディネート実務士から ◆
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相続の実務経験があれば的確なアドバイスができます。
最初に相談に行くところで不安が倍増することにならないよう、
実務経験が豊富なところを選択されることをお勧めします。
【ポイント】 相続税の申告は相続に慣れた専門家を選ぶ
【ポイント】 土地は一箇所ごとに評価を出し、広い土地は広大地を検証する
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