皆さん、こんにちは!
CFP・税理士の白根壽晴です。
先日、TVの「メガクライシス・巨大危機」という番組で、
将来予想される首都直下型地震などの未曾有の被害が発生した場合の
被害想定や事前対策について紹介されていました。
毎年どこかで起きる自然災害の報道を見る度に、被災者の方々に深く同情の念を寄せると共に、
明日は我が身という危機意識も頭をよぎります。
我が国は狭くて急峻な国土において、
記録されただけでも無数の地震、津波、台風、噴火等の災害に襲われては、
これを乗り越えて復興してきました。
そこで得られた教訓や知見は、
土木建築の設計、電力ガス等のライフラインや交通システムのハード・ソフトに活かされています。
勿論、まだ改善の余地が大きいことは、
福島原発の事故や過去数年に起きた台風による堤防決壊・洪水被害などを見ても明らかです。
大震災に関しては、観光立国を目指している日本への訪問に不安を感じる外国人が少なからずいます。
一方で、
災害時にも冷静で秩序正しい日本人の対応や助け合いの精神、
技術的に耐震基準を満たす建物は地震で倒壊した例がほとんどないことに
世界の称賛が集まっているのも事実です。
住まい選びには様々な条件を検討しますが、
物件所在地の自然環境、特に災害に強い街や地域であるかどうか、慎重な検討が不可欠です。
一目見て危険そうな崖下や急峻な台地を造成した住宅地などは、危険を察知することも簡単ですが、
河川や海浜に近い埋め立て地は、地震の際に『地盤の液状化』が懸念されます。
自宅周辺は大丈夫でも、駅に向かう経路が液状化してしまえば、
通勤や通学・通院や買い物に支障をきたすことになります。
かつて震災時に、関東平野の内陸部の住宅地で液状化現象が発生して、大きな被害が生じました。
後から分かったことですが、その地区は以前大きな沼地を埋立てして造成したケースでした。
最近でも郊外の水田地帯の一角が開発された新興住宅地に越して来た住民と
近所に昔から住んで農業や養鶏・畜産を営む住民が、
それぞれ農業用水の汚染や悪臭問題で新旧の対立が起きているようなケースがあります。
いま見えている危険要因だけはなく、所在地の地理的・地質的条件や付近の歴史などからも、
潜在的な危険要因や近隣住民との紛争の可能性を予知できることもあるでしょう。
物件と近隣だけでなく、地図を片手に少し遠くまで調査するのも大事ですね。