ドラマや映画の中だけの話と思っていたわけではありませんが、
自分の周りで夜逃げ(と思われること)が起きるとは考えたこともありませんでした。
今日は5~6年前の私の体験を書かせていただきます。
当時、東京都の西部にある、
3階建て全9室の小さい賃貸マンションに住んでいました。
その物件を紹介してくれた不動産屋は、
内装がおしゃれなインドネシア風で、
私と同い年の男性が1人でやっていました。
入居の際、テレビが映らないので相談したら駆けつけて来てくれたり、
職場に鍵を忘れた時や、
夜中にうるさい隣人の対応をしてくれたりと、
いろいろと親切にしてくれ、
話も合いましたので一緒に飲みに行ったこともあります。
3年ぐらい経った時、
部屋の出窓の蝶番が壊れ、
開けることができなくなりましたので不動産屋に相談すると、
「では業者を呼びますが、いつにしましょうか?」
と変わった様子もなく、すぐ対応してくれました。
約束の日、もうすぐ業者が来るという時、
不動産屋から電話がありました。
「前のお客さんに時間がかかってしまい業者が遅れるようです」
とのことでしたので、
目途が立ったら連絡をもらうようにしました。
しかし、一向に連絡が無いので、
「おかしいなあ」
と思い、翌日電話しましたがつながりません。
店も閉まったままです。
仕方がないのでマンションの隣に住んでいた大家さんに話すと、
どうも夜逃げをしてしまい、居場所がわからないとのことです。
大家さんの話によると、
私は家賃は毎月、大家さんに直接払っていたのですが、
「滞納しそうだなあ」と思われる住人の家賃は、
その不動産屋が現金で回収し、大家さんに渡していたそうです。
そんな住人が2~3人いて、
半年分の家賃が滞っていたので、
大家さんが不動産屋に催促したところ、夜逃げをしたという話です。
そうです、不動産屋は回収した現金を大家さんに渡さず、
自分で使ってしまっていたのです。
大家さんが住人に聞くと、
家賃は毎月きちんと不動産屋に払っていて、領収書も持っていました。
全部で100万円ほどを持ち逃げされたということで、
弁護士にも相談したそうですが、結局泣き寝入りのようです。
その後、不動産屋の店舗は1年ぐらい経ってから、
ようやく看板等が外され、「テナント募集」の張り紙が出ました。
噂の域を出ませんが、後に聞いたところによると、
その不動産屋には奥さんと子供が3人いたにもかかわらず、
ギャンブル依存症のようなところがあり、
かなりの借金があったみたいです。
普段は大変親切だったので、今でも信じられません。
春はお別れの季節と言いますが、
こんな別れは嫌ですね…。
ちなみにこの出来事が春だったかはもう覚えていませんが。