住まいの不動産の駆け込み寺となっている不動産コンサルタントの嶌田です。
先日、ご質問だけのお問い合わせを頂きました。
メールを頂いたのですが電話希望とのこと。
お電話してみると、マンション購入後経過六か月。
所在階は1階。
4月になり、家の中にアリが出て(入って)くるようになったとのことです。
アリの形状からしてシロアリではない。
ヒメアリのようです。
これは瑕疵担保責任免責を追及できるか?
一般の方が売り主の場合、3か月間しか補償期間はありません。
経過日数からの考慮としては責任追及ができる期間を過ぎています。
さらには、売り主さんと物件の状況を確認すると、ご子息(売り主さん)が独立した後に親御さんが移住した住まいであり、売り主さん(息子さん)は寝泊りをしたことがないことは購入前から聞いていたそうです。
悪質な取引ではなかったわけです。
ただ、今回のお話で大事なことは、庭のある住まいであればアリが発生することは自然なことです。
例え補償期間であっても『アリが出ると聞いていたら購入しなかった』として訴えても無駄ですね。
重要事項説明の項目にも当たりません。
【購入は、ご自身のものになること】です。
アリの対処について知ることが正しい姿勢です。
≪誰かのせいにする≫これは捨ておきましょう。
今回伝えたいことは、諦めるとか妥協するとか損した気分になるとか、売り主(元の所有者)さんを恨むとかではなく、その住まいとどう向き合うか、付き合っていくか、育てていくか、これらを楽しんでほしいんです。
私は、売買に特化した住まいの不動産コンサルタントです。
だから言わせて頂きます。
例え資金に余裕があろうと、住まいの購入がすべての方に適している、得をするとは考えていません。
賃貸住まいが損をしているとも考えていません。
どちらかに偏った意見を持っている人間を全否定している人間です。
嘘つき、と。
一般的に、買う前に不動産会社からきちんと説明や心持ちを伝えてもらえることは少ないです。
建物は手間が掛かるものなんです。
例えマンションであってもです。
マンションは管理人さんがいるから気付きにくいですね。
堅固な建物ですが、共用部分の手入れ(掃除等)を考えると手間が掛かること、大変なことをご理解いただければと思います。
人は、知らなかったことが起こると不服、不満、不安に陥るものです。
しかし、予め傾向や起こるケースがわかっていると前向きに対処できるんですよね。
売ることを依頼する会社を選ぶ際には、不動産会社の担当者に『アリが出ることは普通のことであることを知っているのか?』を確認するべきでしょう。
家を買ったこともなく不動産の仕事をしている人は多いのですから。