出口戦略と営業トークの違和感に敏感な不動産コンサルタントの嶌田(しまだ)です。
まず始めにことわっておきたいことがあります。
国の運営、政治というのは、ビジネスであるという観点が抜けていると、資産形成で期待していた利益を得られないことがあると思っています。
これを考えずに投資に手を出すのか、知って逆手に取って投資を行なうのかで結果は大きく違ってくるという話しは、よく耳にすることでしょう。
けど、この私が、クセだらけの私が今更そんなことを書くとでも!?(笑)
不動産物件や投資商品の何かを売りたいわけではない私です。
売り手と違う切り口で注意喚起をさせて頂きます。
投資をしたことがない人間は、投資に否定的だったりリスクばかりを気にする傾向があるという話しもあります。
私は不動産投資を国内、海外どちらも経験済みです。
国内外問わず、いつ売却しても含み益が確定しています。
投資を否定したいわけではなく、あくまで注意喚起です。
ただの批評家と一緒にされたくないので、念のため。
前日、イギリスの学生向けマンション投資についてセミナーを受講して参りました。
セミナーも終盤に差し掛かったころです。
イギリスの税制について説明と、今回の商材の利点の話しがありました。
イギリスでは、物件売却時にかかる税金として、現行18~28%の累進課税の紹介。
それに対し、学生に特化したコンドミニアムは非課税だから、他の不動産投資よりもメリットがあると言っていました。
この瞬間に
「!? その言い方、出口戦略の提案、危ないでしょ」
税金は、当然に国という会社の売り上げそのものです。
イギリスの状況としては学生向けマンション不足が深刻なことは、前半のデータからわかりました。
国としても学生向けマンションが建ってほしいから、売り上げが下がってでも優遇制度を整えたいのもわかります。
けれど、状況が整ったらどうでしょう?
国(会社)は、当然、売り上げの回収に切り替えるでしょう。
だから、どの国でも毎年税改正があるのですよね?
つまり、税制を引っぺがされるわけです。
国としては、売る時を待つだけ・・・。
ビジネスに置き換えれば、税優遇はストックビジネスの準備です。
スライド(画面)には、税制についての解釈は責任を負わない、税理士などの専門に自分で問い合わせるように書いてありましたが、アナウンスは無し。
節税対策って、来年から毎年など近い将来に対する優遇は大事だとは思います。
けれど中長期の出口戦略が必要な投資商品は、税優遇を抜かしても十分に手残りや組み換えの可能性を見出せるものでないと、見込み(希望)とリスクの天秤の掛け方を間違い、選択する物件を間違うのではないでしょうか。
リスクのない投資はないです。
リスクを絶対に取りたくないなら、大人しく銀行にでも預けておけばいいのではないですか??
増えませんけどね(笑)
リスクをどこで取り、覚悟をもって挑んでいるか
これが投資では大事な素質だと思います。