住まいに特化しているから不動産オーナーの育成もできる
不動産コンサルタントの嶌田(しまだ)です。
昨夜、Facebookでこんな相談投稿がありました。
要点だけ抜粋します。
2週間ほど前に親族で、一人暮らしの60歳の男性が病院で亡くなった。
賃貸の住居。だいぶ長い間借りていた。
男性の一人暮らしということでだいぶ汚れがひどかった。
部屋を片付けてみると、床にタバコの焼け焦げがある。
解約時、大家さんからは「貸した時の元通りにしてくれ」との要望があった。
クロスや床だけではなく、ユニットバスなどの水回りも全て変えてほしいとのこと。
話を聞くとフルリフォームに近い。
費用は100万程掛かるという。
大家さんに全て任せ実費を払うか、自分で業者を雇うかになる。
自分でやるとなるとリフォームしている間は日割りで家賃が掛かる。
大家さんに任せて言い値で費用を払うしかないとも考えている。
この記事に集まったコメントは似たり寄ったりでした。
経年変化により一概に言えない。
経年変化におけるガイドラインを参照する。
消費者センターへ相談してみる。
弁護士に頼む。
まず、前提条件にある「修繕期間に対する日割り賃料」を疑問に思います。
オーナーが修繕しても工事期間は貸し出しできません。
借主側が施工業者に頼む場合は日割り賃料が掛かる。
この理論が、私には受け入れがたく理解に苦しみます。
そもそもオーナーが要求している工事内容のうち、床の焦げ以外に正当性は見受けられないですね。
消費者センターへの相談。
消費者センターは、個人間トラブルへの介入って驚くほどに非協力的ですよ。
あくまで法人などの知識、情報、経験が圧倒的に勝る立場との取り決めによる、情報弱者となる消費者をサポートする相談窓口と捉えてください。
不動産における相談は電話代が無駄になった・・・
そう思えることが、私はサラリーマン時代に何度もありましたのでスタンスを知っています。
今でも、わかっていながらスタンスの改善を夢見て、相談者に代わり電話します。
最新状況の把握って大事ですから。
さて、設備の修繕については、必要費償還請求権を勉強しておきましょう。
必要費償還請求権
借家(アパート、マンション、コーポも含め)の場合の必要費とは、建物の現状を維持、保存、原状回復するために必要な費用。
必要費については、すぐに大家さんに請求することができるとされています。
つまり、気持ちよく生活ができるように設備の不具合にはオーナー負担で直ぐに対応しなさいということです。
利益を得るのであれば、その対価に相応しい状況に整える
それがルール付けされているのです。
位置づけは、オーナーのビジネスである
この視点から、いろいろと考察をしていくと見えてくるものがあります。
設備に不具合がないのであれば、そもそも新規で入れ替える必要もないのです。
まして、それを入居者に請求するなんて・・・。
料金とは、必要経費と利益を合わせて設定されているものです。
使い終わった後に、更に必要経費を請求される
そんなビジネスが他にありますか?
ないですよね??
結局のところ、何が悪いのか?
結論は、家主の「経営者としての視点と覚悟と計画」の不足です。
賃貸借期間と修繕費、月々の賃料(収益)に対しての純利益の見込み方から間違っているのです。
不動産オーナーになるということは、不動産という物質でありながら会社の社長になるわけです。
ここを理解している方が少なすぎます。
物件を仲介している不動産会社が、この視点の事前教育ができる人間を育成していない。
育成するマニュアルもなければ、必要性にも気付いていないのが問題の根源だと思います。
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