こんにちは、
ファイナンシャルプランナーの澤田朗です。
今回は、住宅ローンを組んだ後に、
家計にとって考えられる様々なリスクに
備えるための考え方について
お伝えをしたいと思います。
考えられるリスクには、
どのようなものがあるでしょうか?
まず思いつくものとしては、
「死亡リスク」が挙げられます。
こちらは、団信に加入すれば
ローン残債額はゼロになりますので、
住宅ローン以外の生活費や教育資金等の支出を
カバーするかたちで保障を準備すれば、
加入している保険の見直しにもつながり、
場合によっては保険料の支出を抑えることができます。
また、重い病気等で「働けなくなるリスク」もあります。
住宅購入時には多くの方が
「団体信用生命保険」に加入をしますが、
最近は亡くなった場合以外にも
「がん団信」「3大疾病団信」「7大疾病団信」など、
病気になった場合や介護状態になった場合でも、
ローンの残債額がゼロになる商品が多く販売されています。
通常の団信より保障の範囲が広いぶん、
多くの商品は通常の団信よりも
保険料や返済利率が上乗せになりますが、
中には保険料が無料の商品も出てきていています。
金利ではあまり差別化が図れないので、
ここに力を入れる金融機関も増えてきています。
これらの商品に加入する際に注意したい点としては、
例えば悪性のがんの場合は診断確定された時点で
債務免除となる商品が多いですが、
その他の場合には「60日」「1年」など
一定期間所定の状態が続かないと
債務免除とならない点です。
どのような状態になったら保障されるのかを
商品ごとに確認をしたうえで、
加入をするかを判断する必要があります。
また、団信で3大疾病・7大疾病の保障を準備すれば
ローン残債の心配はなくなりますが 、
民間の保険会社の
医療保険やがん保険等で準備したほうが、
治療費をカバーするという面では
給付も早く受けられますので、
より早い社会復帰を目指せるのではないかと思います。
保険会社の医療保険の場合、
商品によっては所定の状態が一定期間続かなくても、
入院や手術をした時点で給付金が受け取れるものや、
20日以上継続入院の場合に支払われるものもありますので、
団信よりも給付の時期を早くすることができます。
両方準備できれば安心なのでしょうが、
毎月・毎年の保険料負担のこともありますので、
団信と民間の医療保険・がん保険等の双方の
メリット・デメリットを確認したうえで、
ご自身のニーズに合った保障を準備すること大切だと考えます。
また「収入が減少するリスク」についても
考えておく必要があります。
こちらは病気やケガで働けなくなった場合に
お給料の一部をカバーできる「所得補償保険」などで
準備する方法がありますが、
「健康な状態でお給料が下がった」
場合には活用することができません。
このリスクについては、
周辺環境・物件・相場の調査、
物件価格の妥当性の試算、
購入可能額・必要となる頭金の額や
毎月の返済額等の詳細な試算、など、
様々な試算・調査を行ったうえで
「購入計画」「ローン計画」を作成することにより、
ある程度の収入の減少にも対応できるようになります。
「病気やケガのリスク」「死亡リスク」よりも
このリスクを心配している方が多くいらっしゃいます。
「どこにいくらの」家を買うか、
「どのように」ローンを組むかによって
大きく変わってくる部分ですので、
住宅購入にあたっての保障の見直しや再検討については、
保険の部分だけではなく住宅ローンや家計全体を
考えて行う必要があります。
このようにリスクについては色々ありますが、
住宅ローンを組む時には、
今後の家庭に必要な保障は何か、
どのように保障を準備するのか、
をあらためて考えてみてはいかがでしょうか。