こんにちは、
ファイナンシャルプランナーの澤田朗です。
住宅購入時・購入後の家計で現状の支出を再確認して、
見直しや改善をすることができれば、
その分を住宅ローンの返済に充てたり、
繰上返済のための準備をすることもできます。
家計の中の大きな支出として、
「住宅費(住宅ローン)」「教育資金」
「退職後生活費」「生命保険」
の4つがよく挙げられます。
普段のご相談・お話の中では、上の4つのうち、
「教育資金」と「退職後生活費」については、
「将来必要となるので時間をかけて準備するお金」、
「住宅費」と「生命保険」については、
「方法によっては支出を抑えられるお金」
という区別をしてお話をしています。
「子どもには好きなことをやらせてあげたい」
「退職後も楽しい生活を送りたい」
と考える方がほとんどだと思いますので、
教育資金や退職後の生活費は、
できるだけ準備をしておくことに越したことは無いと思います。
それに対して、
住宅費(住宅ローン)と生命保険は、
日々の生活のうえで必要なものですが、
支出を抑えることができれば嬉しい「コスト」になりますので、
ここの部分の再確認・見直しをすることによって、
長い目で見れば、家計の支出を大きく抑えられることに
なるかもしれません。
住宅ローンついては、
頭金の考え方や返済計画について、前回までのお話でお伝えしましたが、
生命保険については苦い思い出がありますので、
わたくし事ではありますが、
ここで少しお伝えしたいと思います。
■「貯金にもなるから」と言われて始めたのに…。
わたしがはじめて生命保険に加入をしたのは、
就職をした23歳のときです。
職場に来たセールスレディのおばちゃんに、
「貯金にもなるし入っておきなさい」
と言われて加入をした保険に
約10年間、毎月約1.5万円の保険料を払い、
途中で契約も切り替えながら
(いわゆる「転換」です。当時は知識がありませんでした)
続けていました。
ある時、
(そういえばおばちゃんが「貯金にもなるし」と言ってたなぁ。
払った金額の半分くらいは貯まってるのかな)
と思い連絡をしたのですが、
すでに保険の仕事を辞めていたらしく、連絡がつきませんでした。
仕方なく保険会社に連絡をして確認をしたところ、
貯まっているお金(解約返戻金)は「23万円」ということでした。
少なくとも180万円以上は払ったのですが、
貯まっているお金はその1/10程度でした。
今でこそ、当時加入していた保険のしくみはわかるのですが、
その時はショックというか、
だまされたという気持ちが湧きでてきました。
ハンコを押した時点で自己責任だと言われればそれまでですが、
何とも言いようがない気持ちになったことを今でも覚えています。
保険というものは、万が一亡くなった時のこと、
病気やケガで働けなくなった時のことなどを考えると、
生活をするうえで必要なものですが、
加入の仕方によっては毒にもなるものだと思っています。
私のように、毎月1.5万円を30年払ったら540万円、
40年払ったら720万円、結構な金額を保険に払うことになります。
それに対して、加入している保険の「価値」は、
いくらなのかを、住宅を購入する機会に再確認をしてみてください。
また保険は、「安ければ良い」「高いからダメ」
というものではなく、
「総額でいくら払って、最終的に何が残るか」
ということがチェックするポイントの一つです。
目先の保険料の安さ・高さに惑わされずに、
今のご自身・ご家族に合った保険に加入することで、
この先の支出も抑えられるのではないでしょうか。