皆さまこんにちわ、ファイナンシャル・プランナーの佐藤毅史です。
先日のコラムで記載しました、
【不動産の爆売り?】2017~2019年にタワーマンションが総崩れになる理由では、以下3つのポイントに分けてマンションの爆売りが今後発生する事についてしたためました。
・1月1日時点における所有期間が5年超となる長期譲渡所得課税になる時期が、既に、いや、そろそろ到来する
・相続税対策におけるタワーマンションの評価額乖離が評価法含めて是正される
・金融緩和のリミットがそろそろくる(体の良いテーパリングが始まりつつある)
本日は、その中でも築年数20年超のマンション等集合住宅を直ぐに売らないと、今後悲劇的状態に陥ってしまう可能性を5回に分けて論じていきたいと思います。
改めて言うまでもありませんが、モノの値段は、
需要と供給
で決まります。
日本の人口は国勢調査史上初の減少を観測しましたし、持家購入を検討する家族世帯数の減少も始まっています。
不動産管理会社の経営者としての見地で申し上げますと、築年で20年を越えたマンション等は極端に流動性が落ちてしまいます。
理由は簡単。築20年の住宅に10年住んだら、その住宅は築30年となります。10年後にいざ売却しようにも、築30年では後先が短いマンションとなってしまい、誰も購入しません。
都心の超一等地であれば、流動性や立地という絶対条件にカバーされて売却する事も可能だったりしますが、やはり築20年越のマンションは特に危険です。
戸建であれば、古家があっても取壊して更地として売却する事も検討できますが、マンション等集合住宅はそれが適いません。
それは区分所有法という法律で、建物専有部分とそれに付随する土地持分の分離処分を禁じているからです。
不適切なたとえかも知れませんが、
マンション等集合住宅の法定耐用年数(税法上の寿命)は、約50年です。人間の寿命を仮に100歳(実際は80歳前後)としますと、
マンション:人間の寿命は、1:2と云う関係になります。
マンションの築年数10年(以下10歳)は、人間の20歳です。
マンションの20歳は、人間の40歳です。
不動産の売却はお見合いみたいなものです。買主と売主を仲介事業者が取り持ちます。
昨今の日本では晩婚化が言われていますが、40歳ですと、結婚出来るか否か微妙なラインです。
先ほど記載したマンションが30歳(築年数30年)になりますと、人間ですと60歳(還暦)となります。
高齢な方でも結婚する方も居ますが、よほど格好良いかセンスがあるか、資産家か、要素はかなり絞られてきます。
皆さん自身に置き換えても良いでしょう。
結婚相手に、40歳、60歳の異性が現れたら、、、
迷わず結婚(不動産売却)出来ますか?
愛があれば、何とでも・・・
不動産売却には、ロマンスは必要ありません(笑)
今後、大量に供給されるであろう築古マンションは今後売るに売れなくなる負債になろうとしています。
マンションというハードについて本日は見てきましたが、それ以上に深刻なのはそこに住むソフトなのです。
その点については、次回に!!