みなさまこんにちわ、不動産スペシャリストでファイナンシャルプランナーの佐藤毅史です。
早速本題に入りましょう。
私自身は昨年の春先から、こうなるのではないかと予測もしてクライアントにも申し伝えていたところではあるのですが、
実は、月島や晴海といった湾岸エリアの地価上昇がこのほど鈍くなってきているのが公表された地価等を基に見ると、露骨に表れているのです。
図は、首都圏における基準値価の対前年度の伸び率上位を表したものです。
これを見ますと、千代田区番町や目黒区自由が丘などの高級住宅地といわれている元々地力のあるエリアが上位にプロットされているのが分かります。
一方、千葉県の木更津市という何ともマイナーな町が上位にきておりますが、
三井不動産が木更津市内に作られたアウトレットモール(商業施設)の開業やアクアラインの通行料引き下げによる商業利便の向上による影響として住宅地価も上昇していると思われます。
とはいえ、アクアラインの通行料を払わないと首都圏に行くのが不便な場所の土地ですから、誰が積極的に買うのか?
私には微妙なところ(投機的!?)であります。
そうです。ここまで見てきた中で、月島や晴海、豊洲といった湾岸エリアの土地はランクインしていないのです。
遡る事、一昨年を見てみましょう。
これを見ますと、1位は中央区月島3丁目、3位に中央区晴海5丁目と湾岸エリアのタワーマンション林立エリアの地価が上昇率の上位に入っている事が見て取れます。
つまり、2014→2015年当時よりも、2015→2106年の方が、地価上昇の伸びが緩慢で鈍化してきているといえるのです。
実際弊社が懇意にしている湾岸エリアで仲介業を営む不動産会社の社長に伺うと、
「圧倒的に、売行きが悪い!」
といわれておりますが、要因は2つありますが、1つには中国の新常態とも言える、産業構造モデルの変化に伴う、経済成長の急減速により爆買いが無くなったことが考えられます。
そして、もう1つ目は国税の敗北宣言ともいえる内容で、タワーマンションの高層階のように時価と相続税評価額の乖離が著しい事を利用した過度な相続税対策に
「待った!」
をかけた事が大きいと思われます。
そもそも、一律の評価で面積のみで決まるという杓子定規的な内容ですが、
3種国家公務員で、ペーパーテストの点数だけ優秀で自分で考えて問題解決する能力などない、金太郎飴方式の公務員の先生方ですから、
評価額×面積
なんていうお猿さんでも使える公式は、従来であれば都合が良かった。危険ドラッグではありませんが、実態に法律が追いついていなかった事が原因ですが、国税も取れる所から取るという明確な方針の中で、タワーマンションの売行きが陰っている、それによって地価上昇が鈍化しているのです。
そして、タワマンが良く売れた時期が、2010年~2013年頃です。
そうです、お分かりですね。
売却年の1月1日時点における所有期間が5年長で長期譲渡所得(20%)、5年以下で短期譲渡所得(39%)の課税がなされます。
早い人は、既に昨年手仕舞いしております。
泥舟化している人や乗り遅れた人、宴の最後のほうで購入された人は、2018年から2019年がその時期になります。
東京五輪前でもあり、日銀の国債購入による金融緩和の限界が2018年といわれている中、
また、相続税対策にもならない、陸の孤島ともいえる交通アクセス最悪の湾岸エリア、。
だれがメリットも無ければ不便な場所に大金払って購入するのでしょうか?
そうです、もう既に時限爆弾のタイマーはスイッチが入っているのです。
売り時を逃す前に、何時売るの!?
2018~2019の前半、でしょ!?