大手不動産会社のメリット・デメリット
不動産を売却するにあたって、大手の不動産会社に頼むのか、中小不動産会社に頼むのかは、双方にそれぞれの利点がありそうで悩みになりやすいポイントです。まず大手が持つメリット・デメリットに注目してみましょう。大手の持つ魅力は何と言ってもその圧倒的な販売力です。大手特有の広いネットワークが生み出す購入顧客層の情報網を使えば、情報を集めることも広めることも容易で、この点は中小にはとても真似できません。さらに全国にわたって展開する店舗網から感じられる一定のサービスを得られる安心感、そしてそれに惹かれて増える買主の数など、その信頼感は大きいです。反面、細かい地域の特性や特殊なケースへの対応力に乏しかったり、あまりの案件の数に個別で見たときの力の入れように差が生まれやすいこともあります。売る物件と地域を考慮する必要がありますね。
中小不動産会社のメリット・デメリット
一方、中小不動産会社のメリットはどこまでも地元に強いことです。その特定の地域において物件を探している買主の情報、その地域の過去の購買データ、昔ながらの顧客網などは不動産売買においてはこの上ない武器になります。それらの武器を使えば場合によっては相場よりも高い値段で取引されることもあります。また、顧客数の差を逆手に取った親身で丁寧な対応と、それに伴う正確で迅速な査定や売却予想期間の計算は強力です。しかし、広い範囲で売却を考えると大手の情報量にはかなうべくもなく、全国規模には対応できません。またたとえネットを使っていてもその広告宣伝力はどうしても大手に劣ります。そして最もネックになるのが、その認知度の低さゆえの安心感の少なさです。中小不動産会社にしてみれば、懐に入ってもらうまでが勝負、といったところでしょうか。
結論としては「一概には言えない」「どちらもアリ」
どちらのタイプの不動産会社であっても得意不得意はあるため、基本的にはどっちを選んでも問題ありませんし、条件は売りたい物件の特性によるところが大きいでしょう。地方の都市圏から離れた戸建てであれば中小のほうがスムーズに取引を進めてくれるかもしれませんし、需要が高めのタイプの家であれば大手の方が買主を、見つけやすいかもしれません。ただ現在では不動産情報はレインズという不動産情報システムに登録することが原則義務付けられており、不動産会社は規模に関わらずこの情報を使うことができるため、情報量に関しては差がなくなってきています。結局のところ、どれだけ販売活動に力を入れてくれるかが決め手になるでしょう。こちらのライフプランを汲んだうえで良い取引を探し、場合によっては見送ることを提案できたりもするような、誠実に対応してくれる会社を選びましょう。またそれを見極めるためにも、いくつかの会社で査定してもらうことをお勧めします。
