熊本地震の被害から浮き彫りになってしまった盤石だったはずの「2000年基準」の建物倒壊から何故このようなことになってしまったのか話していきたいと思います。

  

2000年基準とは阪神淡路大震災の建物の倒壊度合いの悲惨さを受け

改正された新たな耐震基準のことを指します。

 

この2000年基準は従来の耐震基準を大幅に改正し

二度とこのような惨劇をおこさないための対策でもありました。

 

しかしこの基準が設けられてから17年、

去年発生した熊本大地震でこの2000基準の住宅が

早くも倒壊してしまいました。

 

しかし大幅に改正された耐震基準なのにどうして

このようなことがおきてしまったのでしょうか?

 

そこで今回は2000年基準倒壊の理由を話していきたいと思います。

 

何故2000年基準の建物が倒壊してしまったのか?

 

耐震性に対する意識の低さ

 

まずマンションやアパートの建築の際に地震が起きにくい土地は

耐震性を下げても良い暗黙のルールが存在していたことが挙げられます。

 

2000年基準で耐震強度が比較的にアップした住宅だったはずなのに

結局、このようなルールをいつの間にか作ってしまっていたら

何の意味もなさなくなってしまいます。

 

特に日本は世界的にも地震が多い地域なので

ここは地震が少ないから平気といったように考え自体が間違っており、

その意識の甘さがこのような状況を招いてしまったのです。

 

建物自体が地震対応できていない

 

今回倒壊した住宅の一例を上げると1階と2階のバランスが非常に悪く

2000年基準には組み込まれていなかった

直下率が影響して倒壊を招いたとされています。

 

では今後どのような対策を取らなければならないのか?

 

  耐震性の地域格差を完全になくす

 

マンションにおいては地域による耐震性の地域格差を

なくしていくしかありません。

 

日本は去年だけでも大震災と言われるレベルの地震が

様々な地域で発生してしまいました。

 

そのことから地震に対しては安全な地域などないという意識を

持たなくてはなりません。

 

まずは耐震性の基準を高い水準で整えていきましょう。

 


地震対策を中心に考えた建物を推奨していく

 

家をたてる時、施主が求める条件として挙げられるのが

住みやすい家であることやおしゃれなデザインであること

家族団らんできるスペースあるといったところでしょう。

 

しかしこれらを重視しすぎてしまうと地震の直下率をもろに

受けてしまう住宅になってしまいます。

 

例えば一階を家族団らんできる広めのスペースを作り二階は

各自の部屋を用意するとします。

 

そうなると壁が少ない一階に対して部屋の仕切りと仕切りが

多い2階は一階から連なる共通の壁が少なく

住宅は壁で家の重みを支えることから

大きな地震がやってきた時に

2階の重みに耐えられず潰れてしまうわけです。

 

このことから住宅を建設する際は

デザインや暮らしやすさよりもまずは地震に強い家を

推奨していく必要があります。

 
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