不動産仲介売却における仲介手数料とは
不動産仲介売却での「仲介手数料」とは、不動産を売却する際に発生する費用のひとつで、売主の依頼を受け買主との仲介をする不動産仲介業者に支払うものです。この「仲介手数料」は成功報酬なので、売買契約が成立して初めて発生する費用です。しかし、売買契約が成立した時点では不動産の引き渡しは終わっていないことが多いので、一般的には売買契約が成立してから仲介手数料の50%を、不動産の引き渡しが完了してから残りの50%を支払うことが多いようです。
なぜ「仲介手数料が無料」になるのか
不動産仲介業者に不動産売買の仲介を依頼すれば、仲介手数料は必然的に発生するものだと思いますよね。でも、情報を集めてみると、なぜか「仲介手数料が無料」である例が存在することに気付きます。これはどういうからくりなのでしょうか?まず、売主の不動産仲介業者と買主の不動産仲介業者が同じ場合、不動産仲介業者は売主と買主の双方に仲介手数料を請求することができます。不動産売買を仲介する不動産仲介業者にとって、売主と買主との関係が「売主ー不動産仲介業者ー買主」という形で成り立っている場合です。一方、売主が仲介を依頼した不動産仲介業者と、買主が仲介を依頼した不動産仲介業者が異なる場合、売主の不動産仲介業者は売主のみにしか仲介手数料を請求することができません。売主と買主、それぞれの不動産仲介業者の間に「売主ー不動産仲介業者aー不動産仲介業者bー買主」という関係が成り立っている場合です。こういったことを踏まえて解説すると、「仲介手数料が無料」である不動産仲介業者は、売主と買主の双方に仲介手数料を請求できる場合、つまり「売主ー不動産仲介業者ー買主」の関係である場合に売主のみに仲介手数料を請求して、買主への「仲介手数料を無料」にしていることが多いようです。売主から仲介手数料を受けとれるため、比較的見付かりにくい買主の仲介手数料を無料として依頼を呼び込んでいるということですね。不動産仲介売買をするにあたり仲介手数料の支払いは負担になりますし、「仲介手数料が無料」という不動産仲介業者に惹きつけられてしまいがちですが、「無料」もしくは「半額」となるのは買主にとっての仲介手数料であることがほとんどです。最近は仲介手数料を「無料」もしくは「半額」と謳っている不動産仲介業者が増えているので、売主の方にとっては注意が必要ですね。