不動産を購入する際にも諸経費がかかることは、購入を経験した人であれば理解しているでしょう。
それと同じように、不動産を売却する場合にも諸経費はかかります。
そこで今回は、不動産を売却する場合の基礎知識として押さえておきたい、不動産売却時の諸経費についてまとめてみました。
不動産仲介手数料
不動産仲介手数料とは、不動産業者に販売を委託する場合に、不動産仲介業者に支払う金額です。
大手の不動産仲介業者であれば、販売サイトへのアクセス数も多いため、販売に関する広告料として見ることも可能です。
販売に係る経費として、いくらまでなら仲介手数料を支払えるのか、きちんと検討する必要があります。
不動産仲介手数料の金額は、国土交通省の規定である程度決まっていますが、不動産仲介業者によって異なりますので、複数の業者で比較検討する必要があります。
譲渡所得税
不動産を売却した場合の、売却価格に応じて支払う税金です。
売却価格により、住宅ローンなどの一括返済を行い手元に残らない場合でも、売却による所得となりますので、所得税がかかります。
税率については「5年以上所有したかどうか」によって大きく変わります。
また、自分で居住するための不動産を売却する際には税金の控除がある場合もあります。ケースに応じて所得税がかかるかどうか変わるため、あらかじめ確認する必要があります。
所有権移転登記、抵当権抹消費
不動産を売却する場合、住宅ローン返済残高が残っているケースがあります。
その場合、一般的には売却した不動産で得られた金額により一括返済を行うことが多いです。不動産の所有権の移転登記と合わせて、銀行の抵当権の抹消登記を行う必要があります。
この部分は一般的に、不動産仲介業者が指定する司法書士などに登記の書類を作成していただきます。
そのため、司法書士の書類申請代行費用などが諸経費としてかかります。
不動産の売却にだけ気を向けていると、意外と諸経費分がかかり驚いてしまうこともあると思います。
売却価格を設定する場合も、こうした諸経費分を引いて住宅ローンの一括返済を行えるかといった検討が必要です。
こうした検討を行わないと、不動産売却の際に資金がショートするといった最悪の事態に陥ってしまう可能性も否定できません。