みなさま、こんにちは。ケセラセラ横浜のCFP、斎藤岳志です。
賃貸用の不動産の購入のご相談を承ることが多いのですが、
最近多く声を寄せられる質問が、
「今って、物件は売り時なのですか?」ということ。
アベノミクスの効果もあったのはたしかで、最初に、金融資産、主に
株式などが値上がりをして、その値上がりした含み益などを確定させて、
現物資産である不動産にお金を変え、その不動産からの賃料収入の安定が
魅力となり、資金シフトしていくことに伴って、不動産投資物件に対する
需要が高まり、価格もここ数年で、高くなってきた、という印象は受けます。
そこで、売り時なのかどうか、を考える際に伝えていることが、
「最初に不動産物件を購入したときの目的を思い出しましょう」
ということです。
高くなってきたから売り時、という発想は、株式で言うキャピタルゲインを
得られるという発想と同じなので、元々が、値上がりした利益を得たい、
という方であれば、売却されることをおすすめします。
ご相談を受けていると、当初の目的が、値上がり益を考えているというよりも、
「長期的に安定した収益源が欲しい」「本業以外の収入の柱が欲しい」という
お考えの方がほぼ全員です。
そう考えると、今売却してしまうことは、長期的な収入源に値する卵を
手放してしまうことにもなるかと思います。
購入した価格よりも、高い金額で買って下さる方が現れたり、例えば、
現在保有している物件よりも、立地などが魅力的で、なかなか売り物件が
出てこないエリアの物件に買い換えたい、等の積極的な理由で手放すので
あれば、選択肢としてはありかな、と思いますが、いつが売り時かと
聞かれたら、「自分が売りたいと思ったとき」とお伝えしています。
反対の立場で、不動産が安いから今が買い時です、と言われても、
準備ができていなかったり、気持ちがそもそも不動産を買いたいと思わなければ、
買おうともしない、というのと、同じことです。