集合住宅に住んでいると避けられないのは、騒音の問題です。
ワタシの非常に個人的な意見を言ってしまうと、戸建に住んでいる人の方が騒音に無頓着・あるいは騒音を出さざるを得ない状況である(子どもが小さいとか自宅で楽器を鳴らすとか)というケースが多いように見えるので、ぶっちゃけ小さな戸建が密集しているエリアの方が騒音には悩まされると思う。
とはいえマンションと違って「上の階に住む人が夜中にドンドンと足音を立てて歩く」ということには悩まなくて済むので、騒音で煩わしい思いをしたくなければ戸建の方が無難なのでしょう。
ところで、マンションの騒音問題で困るのが、音の出所を突き止めにくいということです。
窓の外からピアノの音が聞こえてくる、なんてケースならどこで鳴らしているのかまだ確認しやすいのですが、上記の「上の階でドンドン」というのはホントに分かりづらい。
空気の振動ではなく、マンションのコンクリートの躯体を伝っていく音は、思わぬ場所へ響くものです。
以前住んでいたマンションで、騒音問題が勃発したときのことです。
Aさんは、上の階の人が昼夜を問わずドンドンと歩くことに業を煮やしていました。
直接文句を言うと角が立つので(もし上の階の人が変な人だったら何をされるか分からない)、管理会社を通じて警告を出してもらったそうです。
しかし、Aさんの上の階は40代のご夫婦2人暮らしで、日中は2人とも働きに出るため足音を立てることなどないと憤慨しました。
そこで管理会社はマンションの掲示板やエレベーターに騒音に関する貼り紙を出しましたが、夜中にドンドン歩く人がそんな貼り紙を見て自省するハズもありません。
Aさんはなかなか解決しない騒音問題に辟易して、その部屋を売って引っ越してしまったそうです。
後日、別の部屋の人がやはり似たような騒音が気になって管理会社に報告したらしく、そのときの各戸へのヒアリングでAさんを悩ませた音の出所はAさんの斜め上の部屋だったと判明。
騒音の理由までは分かりませんでしたが(夜中に縄跳びでもしていたんですかね…)、真上の音以外も伝わってしまうということが分かってマンションの総会で話題になりました。
建築士さんなんかに話を聞いても、構造などの条件で音の伝わり方が変わるから騒音元を特定したり完全に防音したりというのは難しいらしいですね。
中古マンションを買うとき、短時間の内見では騒音問題があるのかないのか判断できません。
なので掲示板やエレベーターに騒音に関する貼り紙がないかチェックしてみてください。それと、管理会社に過去に騒音トラブルがなかったかどうか問い合わせてみるのも大事。
せっかく買った部屋が実はうるさくてとても暮らせなかった…では泣くに泣けないですもんね。
とはいえ、後から入居した人が音を立てる人かもしれないし、マンションに住む以上騒音問題は心配し続けなくてはいけません。集合住宅の悩ましいところです。