中古マンションを買うメリットは、何といってもその安さです。
どの程度お買い得なのか、そしてデメリットはないのか、築年数ごとに見てみましょう。
築2~3年
設備はまだまだ新しいし、コンクリートは乾き切っているし、隣人や管理組合の様子はわかるし、最もお買い得なのはこの辺りではないでしょうか。
デメリットは、さほど値下がりしていないことです。
むしろ値上がりしていることもある。
以前「ぜひ住み替えたい!」と思える新築マンションを見つけましたが、あまりにも高額だったので中古物件が出回るのを根気よく待ちました。
入居から2~3年もすると中古市場に出回り始めましたが、全然値下がりしていませんでした……。
築10年未満
マンションの設備や仕様なんて、10年くらいじゃまだまだ現役です。住むのに不自由なんて一切ない。
それなのに新築マンションよりお安いので、お買い得感はかなりあります。
デメリットは、内装や設備にこだわる人にはちょっと中途半端なこと。
壁紙はまぁ貼り替えるとしても、システムキッチンを総入れ替えするにはさすがに早くてもったいない。
そして、人気のある物件だと10年くらいではちっとも値下がりしていない場合があります。
場合によっては新築マンションと競合するほどです。
築20年
20年も経つとさすがに値下がりしてきます。
コンクリートの耐用年数にもまだ余裕があり、管理がきっちりしている物件なら今後10年20年と長期的に暮らすことも可能。
デメリットは、大規模修繕が始まること。
10年を過ぎると外壁の塗り直しやら何やらやることがいろいろあります。
実際、ワタシの友人は築15年のマンションを買って住み始めたら、すぐに足場が組まれて窓が開けられない日々が始まってしまったそうな。
それらの修繕が今まで蓄えられた資金で賄えればいいけれど、お金が足りなくて追加徴収なんてこともありえます。
築10年を超えるマンションを買う場合、修繕積立金の状況をきちんとチェックしておく必要があります。
築30年
30年間丁寧に住み続けられた物件であれば、存在感のあるヴィンテージマンションに育っていることでしょう。
設備は古ぼけているかもしれませんが、植栽や意匠などに味のある建物も多いです。チャチャッと建てられる無味乾燥な21世紀のマンションとは大違い。
また、そういう味わい深い物件にこだわらなければ、築30年にもなるとこれ以上値下がりしようがないってほど安い部屋が見つかります。
好きなようにリノベーションして10年間くらい住む、なんて用途なら古いマンションの方がお安く済みますね。
昔に建てられたマンションの方が立地が良かったりするので、古いからといって無条件に対象外にするのはもったいないですよ。
デメリットは安全性。古い耐震基準で建てられたマンションは要注意です。
また、売ったり貸したりと人の入れ替わりが多くなるので、長期的なご近所付き合いをしたい人には向いていないかもしれません(そんな人はマンションに住まないか)。