ワタシがマンションを売りに出したとき、近所の同じようなスペックの部屋も販売中でした。

同じエリアに似たような物件があれば、どっちも見たくなりますよね。

実際、ウチに内見に来た人のほとんどはその競合物件も合わせて見に行っていました。

ワタシのマンションとライバルとを比較してみると、広さや間取りは似たようなものです。マンションの規模も同じくらいで、共有施設も大差ない。

決定的な違いは、ライバルの方が断然築浅ということでした。

これじゃワタシは不利だ!

と思っていたのですが、そのライバルの方がさっさと売れてしまう気配はありません。

なぜかというと、ライバル物件はかなり強気の売出価格だったからです。

新築で販売されたときとほぼ同じ金額。

いくら2~3年しか経っていないとはいえ、新築時と同じお金を出して買う人はさすがに居ないようでした。

それに比べてウチは相場並みの価格で売り出していたので、ライバルに比べるとすごくお買得に見えたようです。

おかげで、築浅物件に絞って探していた人も「数年古くなるだけでこんなに安くなるならねぇ」とワタシのマンションの内見に来てくれました(成約に結びつかなかったけどね。ま、気持ち的に内見はあった方がありがたいのでね……)。

不動産を売るときは、まずはライバルの研究を!

マンションの売出価格を決めるときの要素のひとつに、競合物件の価格があります。

同じ時期に近所で似たような部屋が売りに出された場合、極端に価格が異なると高い方は売れません。

高くなる明確な理由があればいいんですけどね。

日照が素晴らしくいいとか、めちゃくちゃゴージャスな内装とか。そういう理由もないのに多くのお金を使う人は居ません。

これで単にご近所さんの別のマンションならまだ差別化する要素があるからいいですが、困るのは同じマンションで同時に複数の部屋が売りに出されたときです。

立地も設備も築年数も何もかも一緒。管理状況も近隣住民も同じ。ヘタすると間取りも内装も何もかも同じです。

まったく同じ物であれば、買い手は安い方を選びますよね。

しかし、買い手側のこういう心理を無視して「大切な我が家を安売りできません!」と高値をつけてしまいがちなのが売主の性というもので。

残念ながら「あなたが住んでいた部屋」というプレミアはつかないので、競合物件並みの売出価格をおとなしくつけておきましょう。

しかし、同じマンションでほかの部屋が売りに出されているとき、ライバルが妥当な価格をつけている場合はラクチンです。こちらは広さと階数を勘案してそれなりな値段をつければいいわけですから。

買う方もあちこち周るよりは、同じマンション内でいくつもの部屋を比較する方がラクチンですしね。

問題は、ライバルが妥当ではない価格をつけていないとき。

例えばライバルが相場に比べて極端に安く売り出していると、こちらがそれなりの価格でも随分高額に見えてしまいます。

ワタシが部屋を売るとき、その少し前に同じマンションで売りに出された物件がありました。

どうやら家主さんは急いで現金を作る必要があったようで「えーっ! こんなに安いなら買っちゃおうかしら!」と血迷いたくなる価格でした。

その部屋はマンションの最上階だったので、しょぼい我が家に比べると当然高額になるのが定石。

そんな部屋に安値をつけられたら、ウチも安値にしないと引き合いがありません。

同時期の売出じゃなくてホントによかった…と胸を撫で下ろしました。

競合物件がいくらで売り出しているかをチェックして、買い手も納得の価格をつけてくださいね。

売出価格に関してはこちらもチェック! ⇒売出価格はどうやって決めればいいの?!

 
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