「マンションを買おう!」と思い立ってから、あらゆる媒体を通じて情報を収集しました。
インターネット、新聞の折り込みチラシ、タウン情報誌、裁判所の競売物件情報まで漁りました。
今のご時世、頼りになるのはやはりネットです。
新しい情報がアップロードされたらすぐに問い合わせることができますからね。会社勤めの合間でも効率良く最新情報を集めることができました。
しかし、ネットの情報が必ずしも最強というわけではないことをワタシは思い知ったのです。
良い不動産情報なんてものは世の中に出てこない?
それは、ワタシがとある男性にインタビューしたときのことです。
そのオジサマは人気エリアのヴィンテージマンションにお住まいの方。
たまたま住まいの話になったときに「ははあ、スタイリッシュな人は住んでる場所もオシャレなんだな」と思ったので印象深かったのでした。
しかも、数年前にそのマンションの中で部屋を買い替えたというので驚きです。
ワタシは引っ越すとなるとガラッと気分を変えるために別の建物に移るのが当然というアタマがあったのですが、そのオジサマは場所を気に入っているし近所づきあいも良好だしこういう引越もアリでしょというスタンス。
慣れているマンション内でより広い部屋に移れるならそれに越したことはない、ということでした。
その話を聞いてビックリした後、ワタシ自身もマンション買替を検討し始めて、いろいろ知りたいことがあったのでもう一度オジサマに住み替えについて根掘り葉掘り訊くことにしました。
一番訊きたかったのは、そもそもどういう経緯で「ぜひ住みたい」という部屋を買えることになったのか、という点です。
オジサマの回答は「そこに住んでた人に『良かったら買わない?』と声をかけられたんだよ」という、実に参考にならないものでした。
そんなの、もしワタシがその部屋を欲しいと思ったとしても、ワタシには絶対お鉢が回ってこないじゃないですか。
と、オジサマに見当違いの文句を言ったら、「まあ、そこは日頃の近所づきあいが物を言ったんだね」とのこと。
本当に良い物件というのは、こうやって内々に巡るものであって、決してチラシにバンバン載るようなものではないのだなと思い知ったのでした。
さすがに欲しい物件の所有者と仲良しになるというのはハードルが高い。
せいぜい、不動産屋と懇意にして「この物件が欲しいので情報が入れば教えてくれ」とお願いしておくくらいが関の山ですね。