担当者からの説明をなんとなく聞いていませんか?
みなさん物件を購入する時は別だと思いますが、賃貸物件の契約についてはあまり深く考えずに契約を交わしている人も多いのではないでしょうか?
「担当者の説明をなんとなく聞いている」
「契約書は読み飛ばしている部分がある」
「こちらから担当者に質問することは少ない」
賃貸物件の金額にもよると思いますが、上記のような対応を毎回しているという人も多いと思います。確かに賃貸契約書にすべて目を通すのは大変なことですし、何やら難しい言葉が飛び交ってよくわからないという人もいると思います。しかし、ここはしっかり話を詰めた方がいいというポイントがいくつかあります。そのうちのひとつが「重要事項説明」です。
重要事項説明とは?
重要事項説明とは宅地建物取引業法で定められた行為であり、契約しようと思っている方が契約前に物件の詳細・条件について書面を交付されて受ける説明のことを指します。説明をするのは国家資格である宅地建物取引主任者の免許を有する人です。もしも重要事項説明を聞いて、契約しようと思っている当人が納得いかない部分があれば、契約を断ることも可能です。
重要事項説明で確認しておきたい3つのこと
重要事項説明をなんとなく聞き、そのまま契約してしまうと後々思いもよらぬトラブルを招く場合があります。しかも、そのトラブルは解決することが難しい場合が多いです。なぜなら契約者が契約する際、重要事項説明を受け、納得したものとみなされているからです。
「そんなのは聞いた覚えがない!」と、あとから訴えても時すでに遅し。このような事態にならないためにも抑えておいて欲しいポイントを3つご紹介したいと思います。
<中途解約の申し出>
ついつい油断してしまいがちなのが「退去日の申請は◯◯日前に行わなければいけない」という説明です。みなさん、なんとなくの感覚で「一ヶ月前に申請すれば大丈夫」と思っていませんか?中途解約の申し出は物件ごとによって違います。ここをよく確認しておかないと希望の日に退去できなかったり、退去が認められても余分な家賃を支払わなければいけなかったりします。
<退去時のルームクリーニング代>
退去時のルームクリーニング代もトラブルになりやすいです。通常、借主が契約期間中、問題を起こすことなく、しかも部屋をキレイな状態で保っていれば敷金はほとんど返却されます。しかし「敷金のうち◯◯ヶ月分は償却する」のような説明があった場合、その分の敷金は戻ってきません。ルームクリーニング費用と敷金に関しては、とくにトラブルになりやすいことですので、注意した方がいいでしょう。
<設備機器が壊れた場合の負担者>
ガスコンロにエアコン、温水洗浄便座などの設備機器が壊れた場合、通常は貸主が修理費用を負担します。しかし、それらが前の入居者が置いていったものだったりすると、設備ではなく、修理の際には借主が負担することになります。こちらも確認しておきたい項目のひとつです。
不動産の契約時には、ただ話を聞くのではなく、質問したいことや確認しておきたいことを事前に準備しておくことでトラブルを回避する確率を上げることができます。契約する時は受け身にならず、契約者本人が積極的に話を進めていきたいですね。