おとり物件って本当にあるの?
みなさん〝おとり物件〟ってご存知ですか? おとり物件とはすでに成約済みの物件を空室であるかのように表現したり、インターネットやその他の広告で本当の賃料とは違う賃料を載せている物件などのことを指します。別の呼び名で〝釣り物件〟と呼ぶこともあります。
これは不動産会社への来店率を上げるための策略であり、当然おとり物件は好条件の物件であることがほとんどです。
おとり物件に騙されないために実践したい3つの方法
<現地で待ち合わせる>
物件の場所が分かっている場合に限られますが、騙されないためにもっとも有効的な手段のひとつです。不動産会社に内覧の要望を伝える際、「時間があまりなく、直接現地で待ち合わせをしたい」と伝えればいいでしょう。おとり物件ではなく、本当に空室の物件なら何も問題はないですし、仮におとり物件だとしても、こちらが来店せずに電話やメールのやりとりだけで終わらせることができます。
「内覧するためには一度、来店してもらうのが必須です」
「オーナー様から現地待ち合わせの許可は下りていません」
などという回答が来た場合、何かおかしいな、と怪しんだ方がいいかもしれません。
<相場に比べ安すぎる物件に気を付ける>
何事においても、おいしい話には裏があります。それは物件も同じことです。好条件の物件を発見したときは、まず周辺地域の相場を調べてみましょう。
今はインターネットを使って相場を簡単に調べることができます。駅からの距離・間取り・設備面などが似ている物件を探し、自分が狙っている好条件の物件とどれぐらい家賃が違うか調べてみることが大切です。
そもそも好条件の物件が空室になっているということは、ほとんどありません。誰だって良い物件はチェックしていますし、空いていればすでに成約済みのはずです。
また、仮におとり物件でなかったとしても相場に比べて家賃が安すぎる物件は事故や欠陥など、何か理由があるはずです。自分が住みたいと思っている物件と周辺地域の相場との照らし合わせは必ず行うようにしましょう。
<定期借家契約であることを見逃さない>
基本的に賃貸物件というのは2年契約のものが多いです。しかし、なかには契約期間が最初から決められているものがあります。それが定期借家契約です。
これは厳密にはおとり物件ではないのですが、紛らわしい表現などで消費者を誘因するという意味で気を付けた方が良い物件の一つでしょう。定期借家契約の物件は契約期間が定められいるため、通常の物件よりも家賃がお得な場合が多いです。電話口で物件の内覧をお願いし、いざ来店して詳細を聞いてみると、定期借家契約だったというのはよくある話です。
電話をかけた時点で、「その物件は定期借家契約だから安いんですよ」とは説明してくれないでしょう。定期借家契約かどうかは基本的に物件の詳細に記載されていますので、見落とさないように注意しましょう。