1:リノベーションは自由自在ではない
「リノベーションってどんな間取りにも変更可能なんですよね?」
いえいえ、そんなことはありません。もしかするとリノベーションは自分の好きなように間取りもデザインできると思っている方がいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
実はマンションの構造次第では、間取りをあまり変更できない場合があります。従来のマンションには大きく分けて「ラーメン構造」と「壁式構造」の2つの構造があり、それぞれにメリット・デメリットがあるのです。
そこで今回はマンションの間取りをリノベーションするなら、ラーメン構造と壁式構造どちらの構造のマンションが良いのかお話したいと思います。
2:ラーメン構造と壁面構造
<ラーメン構造>
ラーメン構造とは柱と梁で骨格を造り、建物を支える構造です。日本の伝統的な木造建築や高層マンションはラーメン構造の場合が多いです。結論から申しますと、ラーメン構造のマンションは間取りの変更の自由度が高いです。柱と梁以外の壁は基本的にどこを壊しても問題がなく、好きなところを出入り口にすることが可能です。もちろん隣の家と接している壁を壊すのはダメですが、構造上は問題ありません。
<壁式構造>
壁式構造とは名前の通り壁で建物を支える構造です。そのため取り壊せる壁に制限があり、ラーメン構造に比べると間取り変更の自由度が低いです。
3:ラーメン構造と壁式構造のメリット・デメリット
<ラーメン構造のメリット・デメリット>
ラーメン構造のメリットは先に述べたようにリノベーションの自由度が高いことです。とにかく自由度が欲しい、またはしばらく住み始めてからリノベーションを検討したいと思っている方はラーメン構造の方がお勧めです。ラーメン構造のデメリットは壁式構造に比べ耐震性が低いことや柱や梁などの出っ張りがあるため部屋が狭く感じられてしまうところです。
<壁式構造のメリット・デメリット>
壁式構造のメリットはラーメン構造に比べ、耐震性に優れていることや柱や梁がないため、部屋が広々と感じられることです。また隙間が少ないため、防音にも優れています。壁式構造のデメリットはリノベーションの自由度が低いこと、建物の構造上4〜5階が限度の場合が多いことです。そのため4〜5階以上の建物は必然的にラーメン構造のマンションということになります。
まとめ:自分の要望に合わせて構造を選ぶ
リノベーションという観点のみで考えると、ラーメン構造に軍配が上がります。
しかし、壁式構造でも事前にどこの壁を取り壊せることができるのかを調べ、自分の理想と合えば問題ないでしょう。むしろ、部屋の広さや耐震性が後に活きてくるということも十分に考えられます。リノベーションをする場合は自分の理想に近い構造を選ぶのがひとつのポイントになるでしょう。