訳あり物件専門家 白石です
先日こんなご相談がありました。
親の家を相続することになったんですが
実は、祖母と親父の共有名義で
親父が1/8で祖母は7/8の割合なんです。
祖母は母方の祖母になります。
その祖母には私の亡くなった母と妹がいて
祖母は施設にいますが健在です。
年金暮らしの親父は固定資産税を12年滞納したまま他界して
差し押さえがついています。
滞納金は延滞金を含めると50万くらいだそう。
しかも
物件にはもう8年前から誰も住んでいませんし
父親が使っていた家財はカビがはえてます。
というのも
年金が二ヶ月に八万円の親父が毎月
生活費を援助して欲しいと連絡してくるのに
困り果てた息子さんは自分のご自宅に父親を引き取りました。
そして、
同居中はお父様のお住まいの固定資産税等の支払いも
お手伝いしていた息子さんご夫婦に
「なんで勝手に支払うんだ。払わなくてもいい。」
という言葉を発したそうです。
私がお会いした時は
取引が頻繁で買い手がつく場所ではないことを
この相談者様は理解していましたので負の財産であることを
把握しておられました。
そして、私のアドバイスの
先ずは親父さんの相続を誰にするのか、
母方のおばあちゃま、この方の認知の有無、程度も把握しなければ
ならないことや固定資産税等の支払いは誰がするのかなどの課題に対しても
ご自分でしっかり対応する意思が見られました。
先ずは祖母の娘=叔母さんに連絡をとっていただきましたところ
叔母は自分に子どもが3人いるのでこの不動産を頂戴したいということでした。
この土地付き建物の当社の査定は
不動産コンサルタント会社「リックスブレイン」代表
平野雅之
HOME′S PRESSより引用によると
HOME′S PRESSより引用によると
神奈川県南東部の三浦半島に位置する横須賀市。人口40万人あまりの「中核市」(地方自治法による中核市指定)である。神奈川県全体では人口増加が続いているものの、横須賀市はかなり前から人口減少に悩まされているという。総務省がまとめた「住民基本台帳移動報告」によれば、2015年の転出超過数は福岡県北九州市に次いで全国2位だった。2013年には全国で最も多い転出超過数を記録している。
といった場所柄、50万円程度だと思います。
余談ですが、この地域の土地付き中古戸建をいくつか所有している
投資家が50万円でいくつか貸家業を営んでおります。
ということで、
叔母さんがこの対象不動産が欲しいというのであれば
まずは固定資産税等の滞納金は誰がはらうのか
次に家財等の処分は誰がするのか、その費用負担を含む
叔母さん側の誰と契約を交わすのか
そして、交わすにあたり親父さんの持ち分は誰が相続するのかなどを
私もそうですが業として担うとなると費用が発生しますので
相続登記、不動産売買契約書の作成などご自分でされるのであれば
その費用分は削減できます。
相続登記は法務局に行くと相談にのっていただけますし
たぶん横浜、横須賀の税金に関しては交渉は無理ですが
ご自分でなさりたいならアドバイスしますから
休日返上して役所で親父さんの戸籍を調べるのに足を運んでください。
この子たちにはこんな面倒なことは残していけないので
とお父さんの顔をして見つめる先には4人の元気なお子さんの姿が
ありました。
このようなケースは年金で生活が賄えない人が増えるであろう
今後は相談数が増え続けると予測しています。
ボランティア活動ばかりでは会社の存続ができませんが
きらきらした子どもたちの姿を見ていると、その父親の相談者には
エールを送りたくなります。