不動産テックに関連する企業経営者や行政機関などに取材し、不動産テックによって不動産ビジネスがどう変わっていくのかを考えてみる。

今回は6月18日に発表された「不動産テックカオスマップ第6版」を振返りながら、不動産テック開発に取り組む企業を紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)

不動産テック版の業界地図「不動産テックカオスマップ第6版」が6月18日に発表されました。不動産テックカオスマップは不動産テックサービスをカテゴリーごとに、整理・分類したもので、業界の全体図が俯瞰できる貴重な資料です。不動産テック協会によって、厳選なる審査の基に作成されています。

不動産テック協会によると、掲載サービスは過去最多の352(第5版は305)まで拡大しました。カテゴリーも多様化しており、12の領域でサービスを分類しています。

カテゴリーと掲載数は「VR・AR」20、「IoT」32、スペースシェアリング」26、「リフォーム・イノベーション」24、「不動産情報」10、「仲介業務支援」47、「管理業務支援」60、「ローン・保証」10、「クラウドファンディング」19、「価格可視化・査定」20、「マッチング」39、「物件情報・メディア」43となっている。

さてカオスマップに掲載されたサービスには、同一の会社が開発したものが多数ある。1社で複数の不動産テックサービスを扱えば、開発工程やマーケティングが複雑になるが、不動産業務の効率化を促進する意味で大いに効果がある。不動産ビジネスへの革新へ取り組む、企業姿勢の一つの指標にもなる。下記に、カオスマップに複数のサービスが掲載され企業をランキング形式で紹介する。

不動産テックカオスマップ第6版より、本サイトで作成

1位のITANDIは6サービスでした。主に賃貸不動産ビジネスに役立つサービス開発で知られています。複数あるサービスのなかでも「ぶっかくん」は特に人気があるようです。

2位のライナフはスマートロック「Ninja Lock」の開発で知られる同社ですが、Iotメーカーだけでなく、3つの不動産サービスの開発も手がけています。

同じく2位のダイヤモンドメディアは不動産会社向けのHP制作を中心とした集客支援としてスタートし、今ではクラウドを活用した物件流通システムなどにまで手を広げています。

不動産ポータルのLIFULL HOMESの運営でおなじみのLIFULLは、マンション価格の推定サービスHOME’Sプライスマップなどに挑戦しています。メガベンチャーの豊富なリソースを活用した、革新的なサービスの開発に期待が集まっています。

将来的な不動産テックの可能性は計り知れません。もっと多くのサービスや機器の開発を通じ、不動産ビジネスを発展させ、日本の不動産環境に大きな変化が起きることを期待したいです。

 
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