遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。
これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。
不動産テックに関連する企業経営者や行政機関などに取材し、不動産テックによって不動産ビジネスがどう変わっていくのかを考えてみる。
今回は、「日常に非日常を」をコンセプトとした1週間限定のルームシェアサービス『weeeks』を提供するteritoru(東京・渋谷区)・日置愛社長に話を聞いた。(リビンマガジンBiz編集部)
teritoru・日置愛社長(撮影=リビンマガジンBiz編集部)
―提供しているサービス『weeeks』の仕組みについて教えてください。
『weeeks』は、1週間単位でルームシェア生活ができるサービスです。
2018年5月中旬にサービスを公開したものですが、まだβ版です。
「ダイエット」「麻雀」「大食い」など、いろいろなテーマや企画があり、企画に参加したいユーザーが集まって1週間単位でシェア生活をします。参加者が4名以上いれば実行です。

weeeks(HPより)
当社は、賃貸管理会社やホテル事業者、物件オーナーなどから集客したい物件を集めていて
企画に添った物件をマッチングします。
『weeeks』のルームシェアは定住目的ではなくセカンドハウスへのニーズに近いと思います。
自分の暮らす家も持ちながら、気軽にセカンドハウスをシェアリングできるというイメージです。単なるセカンドハウスをシェアするのではなくて、同じ興味や関心事を持った人たちと集まってシェアする。そこに価値が生まれるというのがコンセプトですね。
―企画やテーマありきで、入居者を募集しているのですね。『weeeks』のユーザーはどれぐらい集まっているのですか。
今、会員登録は約800人です。
9月に堀江貴文さんが、SNSで「『weeeks』気になる」とつぶやいてくれて、サービスはまだボロボロな状態なのに知名度だけが一人歩きして、登録数が伸びました(笑)。
―これまで、実際にどのくらいの方に利用されたのですか。
今までに150人のユーザーに『weeeks』を利用いただきました。
リピート率も結構高いサービスですく、利用ユーザーの約1割が月1間隔で再度利用しています。
『weeeks』の宿泊者には、誰かに必ず管理人になってもらいます。企画を盛り上げたり、宿泊状況を管理したりする役割です。
当社teritoruのメンバーが管理者として入る場合もあれば、リピートユーザーが管理者として入る場合もあります。その方には、利用料金を安くするなどのインセンティブも用意しています。
―企画はどうやって決めていますか。
月に2回、ユーザーを集めてオフ会をしています。そこで「次はどういった企画がやりたいか」についてアイデア出しするんです。一番、支持を得た企画を打ち出しています。

オフ会の様子(画像提供=teritoru)
―物件を提供してもらう管理会社やホテルは何社ほどあるのでしょうか。
具体的な数字は非公開なのですが、複数社と提携させて頂いております。今約○社と提携しています。
『weeeks』は、あらかじめ家具がないと難しいサービスです。なので、管理会社の中でもマンスリーや民泊、サービスアパートメント物件を管理している会社と主に話をしています。を管理している会社と話をしています。
他にも、民泊を撤退して、マンスリーに転用しようと検討されているオーナーの集まりなどに提案させてもらっています。
一人ひとりとお話しして、関係を築いてます。
―オーナーや管理会社からすれば、空室対策の意味合いが強いのですね。
そのとおりです。
新しい集客手段の1つとして使っていただいています。なかには、通常の賃貸よりも高く貸せているケースもあります。
また、オーナー自身、例えば高齢の方のなかでは、ただ賃貸を貸すだけではなく「社会貢献したい」という人が意外と多い。そういった方が、企画を立てて、社会貢献するような形もあり得ますね。今後はオーナー自らが企画を打てるようにしていきたいと思っています。
―『weeeks』の入居募集ページでは、物件に関する情報はほとんど出していませんよね。今までの物件ポータルサイトなどでは、「駅徒歩○分」「新築」といった部分が売りになっていましたが、『weeeks』では企画で人を集めています。新しい角度での入居者募集が可能なのですね。
あくまでも「セカンドハウスのシェア」というサービスだから可能になっているのだと思っています。定住であれば、生活の効率を求めるので駅近が良いといったことがあります。『weeeks』は非日常の体験を1週間限定で提供しているので、生活利便性はそこまで重要ではありません。
物件の価値よりも、そこで過ごす時間に付加価値をおいています。物件に求めるものの角度が違う感覚ですね。
>>次のページ:意図せず会社設立。日置社長を動かした強い思い(2ページ目)