モノオク・阿部祐一社長(撮影=リビンマガジンBiz編集部)
―全国で1,200物件数がある。預けたい方は、自宅近くの場所を探すのでしょうか。
ユーザーご自身で物件を探し、申込みしていただくのですが、自宅から近くても遠くてもかまわない方も多いようです。
長期利用で、出し入れの頻度が低いモノを預けるのであれば、家から遠方であってもあまり不便はありませんから。
―『モノオク』の利用者は、モノを置く物件の距離や立地にあまり左右されないのですね。空き家の活用としても考えられますね。
そのとおりです。
『モノオク』は空き家と相性が良いサービスだと思っています。空き家の活用には、リフォームして賃貸や民泊にするなどの手間がかかる方法が多い。また、実際に始めても需要があるかどうかが分かりません。
『モノオク』は駅からの距離に左右されませんし、空き家を活用していくための整備・初期費用も必要ありません。物件登録に費用もかかりません。
預ける人の中には、実はトランクルームほど立派な設備を必要としていない人がいると思っています。書類やDIYの道具など、ある程度の期間を預けている場合は、トランクルームを借りるより、『モノオク』の方が低価格で提供できるメリットがあります。
急いでいる場合、引っ越しや転勤の方にも多く、使ってもらっており、それ以外の人にも使ってもらえるサービスだということを訴求させていきたいと思っています。

(画像提供=モノオク)
―『モノオク』はCtoCでスペースを繋ぐプラットフォームですね。不動産テックでは、CtoCのシェアリングサービスはBtoBに比べるとトラブルやリスクが多いと感じている人も多いようです。
先ほど言ったように、私もホストとして民泊を行っていた経験があります。
その経験では、利用者の中に変な人はほとんどいませんでした。クレジットカードでの決済が主流になり、SNSなどのネットサービスが進化している中では、個人に対する信用も飛躍的に上がっているのだと思っています。
また、その他のトラブルに対するリスクに関しても当社がサポートしています。例えば、長期保管中に火事などで荷物が焼失してしまった場合などは専用の保険を設けています。紛失や災害などに対しても包括的な保険がカバーしています。
―不動産業界に、これまでの売る買う・貸す借りるとは別の新しい取引形態として「シェア」が出てきました。「シェア」という新しい価値は、不動産業界に受け入れられているのでしょうか。
まだハードルは高いと思っています。
民泊なども新法が施行されて、ようやく理解が進んでいるように感じます。
少し前は、シェアハウスに対しても反発する不動産会社が多かった。でも、時代とともに人々にライフスタイルが変化し、受け入れられる企業が増えてきた。シェアリングエコノミーも身近な問題で、徐々に普及していくものだと思っています。
また、『モノオク』を使えば不動産管理会社の空室対策などにも活用できます。
今後さらにユーザーが増え、利益化・収益化の構造が予測できるようになれば、使っていないスペースから収入を得ることで、新たな資産性が生まれ、投資商材としてビジネスのチャンスが拡がるようになってくると思います。