住宅建設会社　時価総額ランキング　2024

上場している住宅メーカー32社（※）について、2024年4月16日時点の時価総額が高い順にランキング形式で紹介します。時価総額とは株価に発行済株式数をかけた数値のことで、投資家から見た企業の価値や規模を表します。国内需要の先細りに加え、アメリカでは住宅ローン金利が上昇、国内外で住宅建設会社を見る目が厳しくなる中、投資家から安定性や将来性を買われている企業についてまとめました。（リビンマガジンBiz編集部）

※＝編集部基準

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集計方法

• 2024年4月16日時点の時価総額、及び参考として2024年2月期の売上高を集計

大和ハウス工業が1位　時価総額1兆円超えは3社

1位は業界最大手の大和ハウス工業で、4月16日時点の時価総額は2兆8,451億300万円でした。2年前の2022年2月の同様の調査では2兆2,605億4,600万円でしたので、126％と上がってはいるものの、2024年初来の株式市場全体の高騰からすると、他業種の大手企業に比べて緩やかな上昇率といえます。例えば、不動産業界最大手の三井不動産は1年で2倍近く時価総額が上昇していますので、住宅建設業界に対する投資家の目の厳しさが見てとれます。

背景として、近年、住宅建設会社は国内需要の先細りにより積極的に海外に進出していますが、大和ハウス工業の進出先の一つであるアメリカの一般的な住宅ローン金利が2024年4月には7％を超え、消費者が住宅購入の時期を見計らっていることがあげられます。

2位は積水ハウスで、時価総額は2兆2,762億7,000万円です。2年前の調査では1兆6,062億6,700万円でしたので、142％と、上位3社の中では最も時価総額を上昇させました。とはいえ、イスラエルによるイランへの攻撃など、海外情勢に影響を受けて株価の上下動は激しく、海外進出に力を入れる企業ならではの影響があらわれています。

3位は大東建託で、時価総額は1兆1,612億8,500万円です。住宅建設企業ではこの3社までが1兆円を超える結果となりました。大東建託の2年前の時価総額は9,007億7,100万円でしたので、129％と、こちらも緩やかな上昇となっています。

住宅建設業界の傾向として、業績が好調でも、投資家は国内外のリスクを警戒して積極的な投資をためらっている構図が見てとれます。売上高を見ると、長谷工コーポレーションまでの6社が売上高1兆円を超えており、日本の住宅建設会社の高いポテンシャルが窺えますが、市場からは高く評価されにくい状況にあると言えます。