住宅建設業界　従業員一人あたり売上高ランキング2023

上場している住宅メーカー33社（※）につき、2023年7月期時点における従業員一人当たり売上高をランキングしました。従業員一人当たり売上高は、売上高を従業員数で割って算出できる数値で、数値が大きいほど従業員の生産性が高いことが推察できます。併せて、従業員一人当たり経常利益も調査しました。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

画像＝写真AC

集計方法

• 2022年8月期から2023年7月期までに公表された住宅メーカーの有価証券報告書より集計
• 売上高を従業員数で割って算出
• 従業員数は正規従業員のみを集計
• 連結決算の場合は連結の数値を記載

※単位百万円

1位はオープンハウスで、売上高9,526億8,600万円に対し、従業員数は4,493名で、従業員一人当たり売上高は2億1,204万円でした。オープンハウスは、都心の新築一戸建住宅の売買仲介のほか、用地の仕入や建設までを一社で行う製販一体型の住宅事業を展開しています。コロナ禍中は、都心に近く居心地の良い家を求める需要をうまくつかんで事業拡大につなげました。

オープンハウスは、調査した住宅建設企業33社の中で唯一、従業員一人当たり売上高2億円を超え、従業員一人当たり経常利益も2,697万円と業界トップでした。オープンハウス本社単独の数値になりますが、従業員の平均年齢は33.3歳で、若い戦力が中心となって高い成果を収めていることがわかります。他方で、平均勤続年数は3.7年と長くはなく、入れ替わりの激しい環境であることも窺えます。

2位はフジ住宅で、売上高1,144億7,300万円に対し、従業員数は811人で、従業員一人当たり売上高は1億4,115万円でした。フジ住宅は、大阪・兵庫・和歌山を中心とした住宅メーカーで、アフターフォローも手厚く、長期的に安定した経営を心掛けています。

フジ住宅は、2022年3月期の売上高1,186億9,800万円に比べ売上高は前年比96％とダウンしていますが、経常利益は102％のアップとなり、従業員一人当たり経常利益は708万円、全体でも13位にランクインして堅実な成長を遂げています。フジ住宅本社の従業員平均年齢は41.5歳で、平均勤続年数は10.1年です。

3位はメルディアDCで、売上高357億4,500万円に対し、従業員数は259人で、従業員一人当たり売上高は1億3,801万円でした。メルディアDCは大阪、京都、滋賀、兵庫を中心にデベロッパーからマンション・ホテル建築を請け負っているほか、法人・個人に対し土地の有効活用を提案しています。以前は「シード平和」という企業名でしたが、令和3年10月に商号を変更しています。

メルディアDC本社の従業員平均年齢は36.3歳で、平均勤続年数は5.4年と、こちらは比較的若い従業員が中心の企業となっています。

※単位百万円

オープンハウスグループが、4,493名もの従業員を抱えながら、従業員一人当たり売上高、従業員一人当たり経常利益ともに住宅メーカートップとなりました。26年前の1997年に誕生した若い企業ながら、売上高ランキングでも住宅メーカー33社のうち7位につけており、同グループの勢いを感じる結果となりました。

※単位百万円