不動産関連サービス業　平均勤続年数ランキング　2022

不動産関連サービス業　平均勤続年数ランキング　2022

上場している不動産関連サービス業の会社26社（※）について、正社員の平均勤続年数が長い順にランキングしました。社員が離職せずに長く働けるということは、それだけ福利厚生などの待遇面が整っており、職場の雰囲気が良く、間接的に提供するサービスの質にも影響すると考えられます。一方で、勤続年数が低い会社も一概に悪いということではありません。勤続年数が低い会社は、新卒採用などにも力を入れており、若手社員が活躍する企業であると考えられます。（リビンマガジンBiz編集部）

 ※注＝編集部基準

画像=写真AC

集計方法

• ・2021年9月期～2022年8月期の各社の有価証券報告書より集計
• ・グループ企業の場合は、単体の従業員平均勤続年数、及び従業員数を集計

従業員平均勤続年数10年以上は2社1位はオオバ

1位はオオバで、平均勤続年数は14.9年です。正規従業員数472名と不動産サービス業種の会社では従業員数が多い中でこの勤続年数は長く、安心して働ける職場であることが窺えます。

オオバは1922年創業、今年で創業100周年を迎える老舗総合建設コンサルタントで、神奈川県藤沢市にある「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」を筆頭に、まちづくりや都市計画、区画整理、開発計画などをコンサルティングしています。

人材の募集においても新卒採用・キャリア採用のほかに、障がい者採用に積極的に取り組んでいる旨を公式サイトに表記しており、労働者を大切にする会社であることが伝わります。

2位は全国保証で、平均勤続年数は10.2年となっています。正規従業員数は271名、従業員平均年齢は37.6歳と、こちらも社員が定着しやすい環境であることが窺えます。また、平均年齢が30代で、比較的フレッシュな職場の雰囲気が想像されます。

全国保証は住宅ローン保証をメイン事業とする会社で、住宅を求める消費者に対し、保証料を申し受ける代わりにローンの連帯保証人となるサービスを提供しています。消費者は保証会社を利用することにより、金融機関からの住宅ローン借入がスムーズになり、万が一支払えなくなっても個人的な繋がりのある人に金銭的負担をかけずに済みます。2020年4月からの民法改正により連帯保証人制度が変更になったこともあり、同社のような保証サービスの注目度は高まっています。

設立より40年の同社は、独立系の保証会社として幅広い業態の金融機関と提携しており、安定して成長しています。堅実な仕事をしたい社員に向く職場と言えるでしょう。

3位は建築検査事業を営むERIホールディングスで、従業員数は16名、平均勤続年数は9.7年です。4位は不動産データベース事業を運営するマーキュリーリアルテックイノベーターで、従業員数は50名、平均勤続年数は9.7年となっています。

上位5社のうち、従業員平均年齢が30代なのは全国保証とマーキュリーリアルテックイノベーターの2社で、若い従業員が多くかつ離職率も低い、魅力的な職場であることが推察されます。

現在成長・拡大路線にある会社は、若い従業員を積極的に雇用するため、平均勤続年数が短くなる傾向があります。したがって、平均勤続年数が短いから職場環境が悪いということではありません。とはいえ、安心して長く勤められる会社を探したい場合は、平均勤続年数のデータは頼りになる指標と言えるでしょう。