不動産関連サービス業 広告宣伝費ランキング2022
不動産関連サービス業 広告宣伝費ランキング2022
上場している不動産関連サービス業を展開する9社(※)について、2022年8月期までの広告宣伝費および販売促進費を集計し、多い順にランキング形式でまとめました。また、売上における広告宣伝費の割合が高い不動産関連サービス会社もご紹介します。不動産メディア事業などを営む不動産関連サービス業は広告宣伝費が比較的多い傾向がありますが、2022年の傾向を振り返りました。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
画像=PIXTA
集計方法
- 2021年9月期から2022年8月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
- 「広告宣伝費」「販売促進費」を公表している企業をランキング化
- 「広告宣伝費」と「販売促進費」の両方が記載されている場合は合算した数値を集計
- 連結発表の企業は、連結した金額で発表
広告費100億円越えは2社 リクルートHDが1位
1位はリクルートホールディングスで、広告宣伝費は2,893億900万円でした。同社は求人情報サイト「Indeed」や「Glassdoor」のほか、多岐にわたるメディア事業を手掛けており、不動産事業では住宅の総合情報サイト「SUUMO」を運営しています。
世界60カ国以上で事業展開する巨大企業だけあって、宣伝広告費の額も並外れています。2022年の不動産業界の広告宣伝費第1位は三井不動産で、180億6,800億円ですから、リクルートHDの広告宣伝費額がいかに多いかが分かります。同社は売上高の10%を広告宣伝費に投じています。
参考サイト
2位はLIFULLで、広告宣伝費は118億5,100万円でした。同社は不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」および不動産事業者向け業務支援サービスを運営しており、スペインやオーストラリア、シンガポールでも海外事業を展開しています。
不動産関連サービス事業がメインの会社としては第一位で、売上高の33%もの金額を広告宣伝に投じています。
全社のランキングは以下の通りです。
順番 | 会社名 | 広告宣伝費 (百万円) |
広告宣伝費 前年比(%) |
売上高 (百万円) |
広告宣伝費率(%) | |
2022年8月期 | 2021年7月期 | |||||
1 | リクルートホールディングス | 289,309 | 183,891 | 157% | 2,871,705 | 10% |
2 | LIFULL | 11,851 | 10,487 | 113% | 35,857 | 33% |
3 | じげん | 4,405 | 3,083 | 143% | 15,272 | 29% |
4 | Speee | 3,353 | 1,763 | 190% | 12,692 | 26% |
5 | リビン・テクノロジーズ | 1,714 | 1,280 | 134% | 3,242 | 53% |
6 | リブセンス | 1,567 | 1,495 | 105% | 4,179 | 37% |
7 | アルヒ | 801 | 989 | 81% | 25,189 | 3% |
8 | アーキテクツ・スタジオ・ジャパン | 108 | 76 | 142% | 737 | 15% |
9 | ファーストロジック | 95 | 81 | 117% | 1,875 | 5% |
会社は原則として、広告宣伝費が多くかかった場合はその数値を公表し、売上高に対してそれほど金額をかけなかった場合は数値を公表しない傾向があります。本ランキングでは広告宣伝費を公開している9社中6社がメディア事業ないしはネットメディア事業を中核としており、このジャンルの事業は広告宣伝費がかかることが分かります。
売上高における不動産広告宣伝率が高い企業トップ3は、1位リビン・テクノロジーズ(53%)、2位リブセンス(37%)、そして3位はLIFULL(33%)でした。3社ともネットメディア事業をメインにしており、この点からもこの領域の事業には高額の広告宣伝費がかかることが裏付けられました。