不動産関連サービス業 外国資本ランキング 2022

上場不動産関連サービス業種の22社(※)を対象に、大株主について、外国法人あるいは外国籍の個人の持株比率が高い順にランキング形式でご紹介します。去年のデータとも比較して、不動産関連サービス業の外国資本の傾向について考察します。(リビンマガジンBiz編集部)

※注=編集部基準

集計方法
・調査日:2022年10月7日
・各社の有価証券報告書に掲載されている発行済株式総数に対する大株主の持株比率のうち、外国法人または外国籍の個人が所有している比率を集計

画像=写真AC

1~3位は去年と変わらず 海外資本が入っている企業数は減少

1位は家賃保証などの総合保証サービスを営むイントラスト(62.69%)、2位は地盤調査、改良工事専門会社の地盤ネットホールディングス(21.02%)、3位は住宅ローン専門金融機関であるアルヒ(20.35%)と、1位~3位の企業は前回と変わりませんでした。

参考サイト
「不動産関連サービス業 外国資本ランキング 2021」

1位と2位の会社は、日本のグループや日本人が代表を務める企業の外国法人が大株主となっている、事実上の日本資本の会社です。そのため、3位のアルヒが海外資本の会社としては事実上の1位となります。

アルヒの外国人筆頭株主はノーザン・トラスト・カンパニーで、全株式のうち6.04%を保有しています。同社はシカゴに本社を置く・ノーザントラストグループに属し、住所はイギリスのロンドンとなっています。ノーザントラストは130年以上の歴史を持つ資産運用会社です。
昨年のアルヒの外国人筆頭株主はJPモルガン・チェース銀行でしたが、今年の持株比率は2.38%と大きく減少しています。

4位のLIFULLも昨年と同順位ですが、外国人持株比率が上昇して1割を超え、11.1%になりました。LIFULLは不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」を運営しており、他にも不動産事業者向けに業務支援サービスを提供しています。
LIFULLの外国人筆頭株主はシティバンク、エヌ・エイで3.36%です。同社はアメリカに拠点を置く銀行で、世界有数の金融大手シティグループに属しています。

実質日本資本の会社を除くと、アルヒとLIFULLの2社が海外資本比率1割を超える会社となっています。

調査対象とした22社のうち、昨年は15社に海外資本が入っていたのですが、今年は13社と、海外資本の株主の撤退が見られます。22社の平均的な海外資本比率の割合は約7%で、去年も今年もほとんど変わっていません。昨年に引き続き、日本の不動産サービス関連企業は、海外の投資家から、あまり注目されていない傾向がみられました。

順番 会社名 2021年10月時点
発行済株式総数に
対する外国持株比率(%)
2022年10月時点
発行済株式総数に
対する外国持株比率(%)
1 イントラスト 59.31 62.69
2 地盤ネットホールディングス 21.02 21.02
3 アルヒ 18.39 20.35
4 LIFULL 9.61 11.1
5 ファーストロジック 9.59 8.19
6 じげん 5.04 5.56
7 全国保証 3.87 5.48
8 リクルートホールディングス 5.19 4.64
9 くふうカンパニー 2.5 4.55
10 ジェイリース 1.11 4.51
11 人・夢・技術グループ 3.35 2.26
12 エスクロー・エージェント・ジャパン 0.93 1.58
13 日本モーゲージサービス 4.7 1.24
14 Casa 0 0
14 ERIホールディングス 0 0
14 アーキテクツ・スタジオ・ジャパン 0 0
14 あんしん保証 4.96 0
14 いい生活 4.85 0
14 オオバ 0 0
14 リビン・テクノロジーズ 0 0
14 リブセンス 0 0
14 土木管理総合試験所 0 0
 
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