上場不動産会社　役員の出身大学ランキング2022

上場不動産会社　役員の出身大学ランキング2022

上場している不動産企業113社（※）について、公式サイトなどで学歴がわかる役員345名の出身大学を多い順にランキングしてご紹介します。大学の中でも、特に不動産業界において強い影響力がある大学や、出身者が多い学部、文系・理系の比率についてまとめました。また、留学先としてよく選ばれている国についても調べました。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

集計方法
・調査期間は2022年8月5日～12日
・各企業の公式サイトに掲載されている役員を調査、記述がない場合は有価証券報告書に記載されている役員を調査
・各企業の公式サイトや公開されている人事異動の書面、新聞、マスメディアのインタビュー、情報サイト、調査会社などの報告から集計
・「出身大学」と「出身大学院」が双方判明している場合は「出身大学」を優先、どちらか一方のみ記載されている場合は記載されている大学名を集計
・執行役員は会社法上の役員ではないため調査対象外とした
・ランキングは、同順位の大学については五十音順で順位を集計

画像=写真AC

役員の出身大学が一番多いのは納得のあの大学

1位は鉄板の慶應義塾大学で、出身者は54人でした。東急不動産ホールディングスの西川　弘典社長(経済学部)、平和不動産の土本清幸社長などが慶應卒です。3年前の同様の調査でも1位でしたが、相変わらず経済界での影響力の大きさは突出しているようです。

参考サイト
「上場不動産会社　役員の出身大学ランキング【2019年4月集計版】」

2位は東京大学で、出身者は47人です。コロナ禍により、公式サイトで役員の学歴情報を開示する企業が増えたため、3年前の調査よりも大幅に増加、慶應義塾大に迫る数字となりました。やはり、日本の最高学府出身というステータスは大きいようです。ゴールドクレストの安川秀俊社長(工学部)、スター・マイカ・ホールディングスの水永政志社長(農学部)など、理系出身の役員も多いことが特徴です。

3位は早稲田大学で、出身者は37人でした。1～3位までは、3年前の調査と変わらず、この3大学が特に強い影響力を持っていることが裏付けられました。ヒューリックの西浦三郎会長(政経学部)、センチュリー21・ジャパンの園田 陽一社長(理工学部)などが挙げられます。

卒業した学部まで公開されていた役員277人のうち、出身者が最も多い学部は法学部で、111人と全体の約4割を占めます。これは、弁護士の資格を持っている役員は、所属している法律事務所などで出身大学を自ら公開しているケースが多いためです。弁護士の世界では特に学歴が重要視されているのでしょう。他に出身者が多い学部としては、経済学部が60人、商学部が30人などとなっています。

277人のうち、31人が理工学部や農学部などの理系学部です。約11％という数字は3年前の調査と変わらず、不動産業界では理系出身の役員は約1割とみなすことができます。

出身が海外の大学だった役員9人については、8人までがアメリカの大学で、留学先として圧倒的な支持を得ていることが分かりました。人種が多様なことから、親しみやすく、敷居が低く感じられるのでしょう。残る一人はオーストリアの大学でした。

コロナ禍で公式サイトの記述を増やしている企業が多く、学歴が判明した役員は、前回調査の253人から345名と大幅にアップしました。もっとも、不動産企業の公式サイトの役員の略歴には、学歴の記載がなく、入社して以降のキャリアが載せてあるケースが大半を占めます。略歴に学歴を記載している企業は、採用の際などにも、学歴に重きを置く会社なのかもしれません。