住宅建設会社 資本金ランキング2022

上場している住宅建設企業29社(※)について、2022年3月期時点における資本金額を集計、多い順にご紹介します。資本金が多い企業はそれだけ会社の規模も大きく、社会からの信頼性も高いとみなされます。住宅メーカーは設備投資のために多くの資本金が必要な業種です。また、昨年度から増資や減資を行った会社についても調査しました。(リビンマガジンBiz編集部)

※注=編集部基準

集計方法
・2021年4月期から2022年3月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・資本金は会社単独の金額を集計

画像=写真AC

資本金1,000億以上は2社 レオパレス21は大きく減資

1位は積水ハウスで、資本金額は昨年に引き続き2,025億9,100万円でした。2位も同じく大和ハウス工業で、資本金額1,616億9,900万円と、トップ2社は去年と全く変わらない資本金額となっています。

参考サイト
住宅建設会社 資本金ランキング2020

不動産業界では、例えば業界第1位の三井不動産はコロナ禍においても増資を行うなど積極的な姿勢を見せていますが、住宅建設業界においては、大手2社は資本金を動かしていません。コロナ禍に加え、物価の高騰やウクライナ情勢など不確実な世界情勢の中、無理に事業規模を拡大しようとはせず、守りの姿勢をとっているようです。

昨年3位だったレオパレス21は、資本金額1億円に減資し、今年は29社中28位と一気にランクダウンしました。同社の一昨年の資本金は752億8,200万円で、昨年の調査では812億8,200万と増資していただけに、今年の資本金の減り方は極端です。

しかしながら、世間を騒がせた施工不良問題も風化してきており、また、経営破綻のおそれのある企業に投資する「ディストレス投資」を行う米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループからの資金提供もあって、経営破綻や上場廃止を免れ、現在は黒字経営に転じています。

また、同じく、アパート建設資金の融資書類の改ざんが問題となったRobot Home(旧TATERU)が72億9,600万円から1,000万円に大きく減資しています。今回の調査では、レオパレス21とRobot Homeの2社のみが減資を行っていました。

他方、増資を行った企業は29社中6社で、増資率第1位は前年比293%のLib Workです。土地検索サイト「e土地net」平屋サイト「e平屋net」など、家に関する様々なポータルサイトを運営しており、売上や経常利益も伸ばしているため、積極的な増資に踏み切ったようです。

続いて、住友林業(153%)、エムビーエス(107%)、ルーデン・ホールディングス(102%)、アールシーコア(102%)、安江工務店(101%)となっています。

順位 会社名 2021年3月期
資本金
(百万円)
2022年3月期
資本金
(百万円)
増資割合(%)
1 積水ハウス 202,591 202,591 100%
2 大和ハウス工業 161,699 161,699 100%
3 長谷工コーポレーション 57,500 57,500 100%
4 住友林業 32,803 50,064 153%
5 大東建託 29,060 29,060 100%
6 飯田グループホールディングス 10,000 10,000 100%
7 土屋ホールディングス 7,114 7,114 100%
8 ナック 6,729 6,729 100%
9 サンヨーホームズ 5,945 5,945 100%
10 東建コーポレーション 4,800 4,800 100%
11 タマホーム 4,310 4,310 100%
12 日本ハウスホールディングス 3,873 3,873 100%
13 ルーデン・ホールディングス 2,211 2,262 102%
14 グランディハウス 2,077 2,077 100%
15 ウエストホールディングス 2,020 2,020 100%
16 ファースト住建 1,584 1,584 100%
17 三栄建築設計 1,340 1,340 100%
18 Lib Work 346 1,014 293%
19 フィット 979 979 100%
20 ファーストコーポレーション 728 728 100%
21 アールシーコア 660 671 102%
22 エムビーエス 367 391 107%
23 ハウスフリーダム 328 328 100%
24 サンユー建設 310 310 100%
25 安江工務店 249 251 101%
26 NITTOH 186 186 100%
27 メルディアDC 100 100 100%
28 レオパレス21 81,282 100 減資
29 Robot Home 7,296 10 減資
 
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