不動産関連サービス業 売上成長率ランキング 2022年4月集計

不動産関連サービス業 売上成長率ランキング 2022年4月集計

画像＝写真AC

上場不動産関連サービス企業業種20社（※）について、2020年11月期までの売上成長率をランキングしました。コロナ禍ながら13社がプラス成長と、底堅い成長を続けています。その中でも好調ぶりが特に目立った企業をご紹介します。（リビンマガジンBiz編集部）

※：編集部基準

集計方法
・2020年12月期から2021年11月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・連結発表の企業は、連結数値で集計
・前年の売上と比較し、成長率を％（パーセント）にて表記

売上増加率130％以上は1位のリビン・テクノロジーズのみ

1位はリビン・テクノロジーズで、売上高は32億4,200万円で、前年の24億4,400万円に比べ、売上成長率は133％となりました。リビン・テクノロジーズは不動産会社比較バーティカルメディア「リビンマッチ」において、不動産取引における会社比較に特化したサービスを提供しています。

コロナにおける巣ごもり需要や、原材料価格の高騰により、不動産取引に際し、少しでも有利に契約するために、インターネットで情報収集を行うユーザーが増えています。こうした流れを追い風に、今年も去年の調査に引き続き売上成長率1位となりました。調査対象とした企業では唯一の130％越えを記録、売上成長率も131％から133％へとさらに伸ばしています。

前年期、営業収益は増えたものの、経常利益が減っていましたが、今期は経常利益も1億4,807万円となり、順調に成長しています。

参考サイト
「不動産関連サービス業 売上成長率ランキング 2021年4月集計」

2位は土木管理総合試験所で、 売上高は前年の62億700万円から73億4,100万円のアップとなり、売上成長率は118%でした。同社は建造物や橋、道路などを整備する際、法令等で定められた試験を実施する会社です。例えば、土・地盤の状態を調べる土質・地質調査試験、コンクリート構造物等の非破壊調査試験、環境調査試験などがあります。

近年は特に水害などの自然災害が増加したことや、地盤が軟弱な地形や山地、傾斜地に構造物を建築しなくてはならないという日本固有の問題などから、このような試験や調査は非常に重要なものになっています。老朽化したインフラの維持管理も急務であり、安全・安心を担保する事業を手掛ける同社のビジネスは今後も売り上げを伸ばしていくことでしょう。

3位はイントラストで、売上成長率は昨年調査と同じく116%でした。同社は「信頼の真ん中に」をモットーに、家賃債務保証や医療費用保証、介護費用保証、養育費保証などを行っています。賃貸住宅の契約や入院の際、消費者は自分で連帯保証人を探さなくても、同社に保証料を支払うことにより、連帯保証人になってもらうことができます。

前年調査の時点では、まだコロナの影響が限定的だったころの数字でしたが、今年度調査においても、前年と変わらない売上成長率を記録しました。核家族化や少子高齢化で連帯保証人を探すのが難しくなってきている昨今、同社のサービスはより需要が高まりそうです。

100％を超える売上成長率を記録した会社は20社中13社となり、コロナ禍においても堅調に売上を維持・増加させている会社が多いことが分かりました。上位3社は現在の日本の状況に即したサービスを提供しているため、今後も成長が見込めると予想されます。