不動産業界 30歳年収ランキング 2021
上場不動産会社のうち、従業員平均年齢が30~39歳の67社(※)を、平均年収が高い順にランキング形式で紹介します。若い世代が主戦力となっている会社は、これまでの常識にとらわれない新しいビジネスへの挑戦が期待できます。あわせて、平均年齢が20~29歳の会社もランキングしました。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2020年5月期から2021年4月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・平均年齢が30歳~39歳の企業の平均年収をランキング
・グループ会社の場合、有価証券報告書で公表されている単体会社の平均給与で計算
・平均給与には賞与を含む
30代で平均年収1,000万突破企業は2社 800万円以上は9社
1位は都心で不動産事業や保険事業を営むヒューリックで、平均年齢39.4歳、平均年収は1,708万円となりました。昨年の同様の調査に引き続いての首位で、年収は1,760万から50万円以上のダウンとなりましたが、67社中、断トツの高収入となっています。2位は分譲マンションの開発を行うプロパストで、平均年齢は38.1歳、平均年収は1,055万2,000円でした。この2社のみが平均年収1,000万円を超えています。
参考サイト
「不動産業界 30歳年収ランキング 2020 」
平均年齢が30代で、年収が800万円以上の会社は以下の9社となっています。
9社のうち、7社までが平均年齢35歳以上ですが、7位エスリード、8位ディア・ライフの2社が、平均年齢32~33歳の若い会社となっています。エスリードは大阪に本社を置き、近畿や関西においてマンションの開発分譲などを行っています。ディア・ライフは不動産の開発・企画のほか、不動産業界向け人材の派遣や紹介などを行う会社です。
トップ10社のうち、勤続年数が長い会社を見てみると、6位のダイビルが11年と断トツです。若い社員が中心であるだけではなく、腰を落ち着けて長く働ける会社なのでしょう。ダイビルは東京・大阪・札幌に29棟のオフィスビルやホテルなどを所有し、賃貸しています。最近では、関西地区にて、個室型ワークスペース「CocoDesk」のサービスを始めました。
前回調査では、対象となった62社中11社が年収800万円越えでしたが、今回は67社中9社と、高収入の会社が減少しており、コロナ禍の影響を感じさせます。もっとも、従業員年収の全体平均は637万円で、去年の368万円とほとんど変わらない水準となっています。
従業員平均年齢20代の上場不動産企業ランキング
続いて、上場不動産会社で従業員平均年齢が20代の4社を、平均年収が高い順にご紹介します。
昨年の調査と同じ顔ぶれがランクインしました。このうち、エリアクエスト以外の3社は昨年より平均年収もアップしています。ランキング1位で、コロナ禍でも業績好調が目立つのが、オープンハウスです。同社は、都心で手の届く価格の一戸建て住宅を提供することを目的として、製販一体型の事業を行っています。コロナ禍で、巣ごもり需要が高まったことにより、オープンハウスの人気も高まる結果となりました。
また、3位のアズームは、月極駐車場のポータルサイトを運営する不動産テック企業で、コロナ禍のマイカー需要により、投資家から高い注目を浴びています。
20代は、デジタルネイティブであり、ITを活用した新しい技術を柔軟に取り入れることが可能です。コロナ禍ではITの活用が重要なため、若い社員中心のこの4社は、今後、さらなる活躍が期待できるでしょう。